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○横浜市行政文書管理規則及び横浜市行政文書取扱規程の運用について

平成17年3月1日

総法第195号

総務局長通知

局区長あて

平成12年3月31日に横浜市行政文書管理規則(平成12年3月横浜市規則第25号)及び横浜市行政文書取扱規程(平成12年3月達第8号)が制定され、本市の文書事務を実施してきたが、文書管理システムの稼働に当たり、電子的に文書事務を行う規定とはなっていない。

そこで、規則及び規程の見直しを行い、横浜市行政文書管理規則の一部を改正し、及び横浜市行政文書取扱規程の全部を改正することとし、平成17年3月1日から施行されることになった。

文書管理システムは、行政文書の管理のより一層の適正化及び効率化を推進するため構築されたものであるが、その確実かつ能率的な運用を図るため、各規定の解釈、運用その他についての細目を定めることとした。

ついては、次の事項に留意し、その取扱いに遺漏のないよう格別の配慮を願いたい。

なお、横浜市行政文書管理規則及び横浜市行政文書取扱規程の施行について(平成12年3月31日総文第163号総務局長通知)は、平成17年2月28日限り廃止する。また、文書管理システムの稼働が段階的になるため、規則及び規程の段階的適用について細心の注意が必要なので念のため申し添える。

1 目的(規則第1条)

(1) 規則は、本市における行政文書の作成・取得から廃棄に至るまでの基本的事項を定めた行政文書の管理に関する一般法であること。

(2) 水道局、交通局、医療局病院経営本部、市会、行政委員会及び行政委員においては、行政文書の管理に関して別に定めが必要であること。

2 定義(規則第2条及び規程第2条)

(1) 「行政文書」が規則及び規程の管理対象であるが、例えば文書の作成方法のように「行政文書」となる過程についても規定していること。

なお、本市において作成した行政文書のほか、官報、公報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもので本市において取得したものについても、行政文書に含まれるものであるが、その管理に関しては横浜市物品規則(昭和31年3月横浜市規則第33号)の規定に従うこと。

(2) 「電磁的記録」とは、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、ビデオテープ、録音テープ等に記録された情報が該当すること(規則第2条第1項及び規程第2条第1号)

(3) 「局区」は、規則及び規程が適用される範囲であること(規則第2条第3項及び規程第2条第2号)

(4) 「課等」は、文書主任を置き、文書番号を管理し、行政文書を記録し、行政文書を保存する等文書管理の基本単位である。「課等」は、規則第10条第4項の規定に基づき定める行政文書分類表において定めるものであること(規程第2条第3号)

(5) 「文書管理システム」とは、行政文書を総合的かつ電子的に管理するため、収受、起案文書作成、決裁、公印承認、施行等の文書処理機能及び保存、活用、廃棄、目録等の文書管理機能を有するもので、総務局行政イノベーション推進室行政マネジメント課長(以下「行政マネジメント課長」という。)が管理するものをいう(規則第2条第2項及び規程第2条第6号)

3 行政文書の取扱いの原則(規則第3条)

行政文書は、事務処理の基本的かつ不可欠な手段であるとともに、横浜市の保有する情報の公開に関する条例(平成12年2月横浜市条例第1号。以下「情報公開条例」という。)に基づく開示請求の対象ともなり、さらに、その一部は貴重な歴史的資料として後代に伝えられるべきものである。この条は、このような趣旨に基づき行政文書の取扱いの基本を明らかにしたものであること。

4 行政文書の取扱いの年度(規則第4条)

「会計年度」とは、地方自治法(昭和22年法律第67号)第208条第1項の会計年度を指すこと。

この規定が、具体的に適用されるのは、次の場合であること。

(1) 行政文書に関する帳簿及び帳票の整理番号

(2) 収受番号、文書番号及び指令番号

(3) 行政文書の整理及びファイリング

(4) 行政文書の保存及び廃棄

5 文書管理組織(規則第5条及び規程第3条から第6条まで)

(1) 行政マネジメント課長(規則第5条第1項及び第4項並びに規程第3条)

ア 行政マネジメント課長の職務を具体的に例示すると次のとおりであること(規程第3条)

(ア) 文書事務の指導及び助言に関すること。

(イ) 文書事務全般の連絡調整に関すること。

(ウ) 行政文書の収受、交付、発送及び交換に関すること。

(エ) 文書研修の実施に関すること。

(オ) マスターフィルムの認証に関すること。

イ 文書管理システム(以下「システム」という。)の統括管理者としての職務を例示すると次のとおりであること(規程第3条第3項)

(ア) システムの安定的な運用及び適正な管理に関すること。

(イ) システムの利用の促進に関すること。

(ウ) システムの安全確保に関すること。

ウ 副統括管理者及び統括管理補助者

(ア) 副統括管理者及び統括管理補助者は、統括管理者を補助し、システムの適切な管理等を徹底するために、新たに設置するものであること。

(イ) 行政マネジメント課文書管理担当係長のうち行政マネジメント課長の指定する者は、任命その他何らの手続を要せず、当然に副統括管理者となること。

(ウ) 統括管理者は、行政マネジメント課文書管理担当の職員のうちから統括

管理補助者を指名すること。

(2) 文書管理者(規則第5条第2項から第4項まで及び規程第4条)

ア 文書管理者は、局区ごとに置き、その局区の文書担当課、すなわち「局区の文書に関すること」が事務分掌とされている課等の長をもって充てること。

イ 局区の文書担当課の長は、任命その他何らの手続を要せず、当然に文書管理者となること。

ウ 文書管理者の職務を具体的に例示すると次のとおりであること。

(ア) 局区の行政文書の収受、交付、発送、交換及び活用に関すること。

(イ) システムの利用の促進、適正な運用及び安全管理に関すること。

(ウ) 局区の行政文書の保管及び保存に関すること。

(エ) 副文書管理者、文書管理補助者、主管の課等の長及び文書主任に対する必要な指示に関すること。

(オ) 局区の行政文書の分類に関すること。

(カ) 局区の文書研修の実施に関すること。

エ 文書管理者の職務は、単独で行うものではなく、副文書管理者(局区の文書担当課の文書担当係長をもって充てる。)及び文書管理補助者(局区の文書担当課の職員で文書管理者が指名するもの)が、当然、これを補助するものであること。

(3) 副文書管理者及び文書管理補助者

ア 副文書管理者及び文書管理補助者は、文書管理者を補助し、行政文書の適切な管理を徹底するために、設置するものであること。

イ 局区の文書担当課の文書担当係長は、任命その他何らの手続を要せず、当然、副文書管理者となること。

ウ 文書管理者は、局区の文書担当課の職員のうちから文書管理補助者を1人指名すること。

文書管理補助者は、文書の収受、交付等の文書管理者及び副文書管理者の補助を行うこと。

(4) 課等の長(規則第5条及び規程第5条)

ア 課等の長は、課等が文書管理の基本単位であることから、文書管理の実質的な責任者として位置づけられており、システムの利用の促進及び安全確保を行うことはもとより、文書の作成、保存及び廃棄は課等の長の命により行われるものであること。

イ 課等の長の文書管理上の職務は、文書主任及び文書担当者(係ごとに課等の長が指名する職員)が補佐するものであること。

ウ 課等の長は、課等において取り扱う行政文書が大量であること、事務室が別にあることその他の事由で、文書主任が単独でその職務を遂行するのでは文書事務の適正な管理に支障があると認めるときは、行政マネジメント課長と協議の上、例外的に文書主任を追加して置くことができるものであること(規則第5条第3項ただし書)

(5) 文書主任(規則第5条第2項から第4項まで及び規程第6条)

ア 文書主任は、文書管理事務運営の中心的役割を担う機関として位置付けられていること。これには、システムの利用の促進及び適正な運用も含まれること。

イ 課等の庶務を担当する係長は、任命その他何らの手続を要せず、当然に文書主任となること。

ウ 決裁文書(簡易起案又は定例決裁簿、処理印若しくは帳票類により処理する決裁文書を除く。)の審査については、文書主任の固有の事務として位置付けられているが、文書主任が欠け、又は文書主任に事故があるときは、課等の長が文書主任に代わって審査を行うこと。

(6) 文書担当者

ア 文書担当者は、行政文書の整理を適切に行うために、設置するものであること。

イ 課等の長は、係ごとに文書担当者を1人指名すること。

ウ 文書担当者は、係内の文書の整理を主に行うほか、課等の長及び文書主任の補助を行うこと。

6 決裁の方法(規則第6条)

(1) 事案についての最終的な意思の決定(以下「決裁」という。)は、行政文書によって行うことが原則であること。

(2) 特に急を要する事案に係る決裁を口頭により処理したときは、決裁手続と同様に行政文書を作成すべきものとしたこと。

(3) 第3項は、行政文書による決裁を要する事案の例示であり、これら以外の事案に係る決裁も、極めて軽易な事案に係る決裁を除き、行政文書によって行うものであること。

(4) 行政文書の作成方法は、規程第12条に定められていること。

7 到達文書の取扱い(規則第7条及び規程第9条から第11条まで)

(1) 「収受」とは、本市以外の外部のものから直接行政文書を受け取ることをいい、「交付を受ける」とは、本市内部のものから行政文書を受け取ることをいうこと。

(2) 総務局行政イノベーション推進室行政マネジメント課(以下「行政マネジメント課」という。)において収受した行政文書は、開封しないと主管の局区が分からないものは、行政マネジメント課で開封し、内容により主管の局区を判断して当該局区に交付するものであること。

(3) 規程第9条第1項第2号の「その他これらに類する行政文書」の例としては、民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項に規定する一般信書便事業者又は同条第9項に規定する特定信書便事業者により取り扱われる同条第3項に規定する信書便物のうち書留扱いの郵便物に類するもの等があげられること。

(4) 行政マネジメント課から局区の文書担当課の職員に書留扱いの郵便物その他これらに類する行政文書(以下「書留郵便物等」という。)を交付するときは、当該書留郵便物等とともに書留郵便物等収受・交付票1部を交付すること。局区の文書担当課では、主管課の職員に受領を確認するための署名又は押印をさせた書留郵便物等収受・交付票を保存しておくこと。

(5) 行政マネジメント課以外の課(局区の文書担当課等)で書留郵便物等を収受したときは、書留郵便物等収受・交付簿に必要事項を記録すること。

(6) 課等において行政文書を収受し、又は交付を受けたときは、保存期間が1年未満である行政文書、常時使用する行政文書その他システムを使用することが困難であると行政マネジメント課長が認めた行政文書並びに決裁及び供覧を要しない行政文書(以下「システム外文書」という。)を除き、システムにその旨の登録(以下「収受登録」という。)をするものであること。指令文書(横浜市公示令達規則(昭和36年4月横浜市規則第18号。以下「公示令達規則」という。)第2条第2号イに規定する指令に係る行政文書をいう。以下同じ。)についても同様に登録(以下「指令登録」という。)をすること。

(7) 通信回線を利用して送受信を行う行政文書で、システム施行文書(システムで送受信される電磁的記録をいう。以下同じ。)、電子申請書類等(電子申請・届出システムで送受信される電磁的記録をいう。以下同じ。)又は電子メール文書を受信したときは、システム外文書となるものを除き、収受登録又は指令登録をすること。

(8) 常時使用する行政文書その他システムを使用することが困難であると行政マネジメント課長が認めた行政文書とは、常時使用するもの、条例、規則、達等に基づく帳票類で決裁欄が組み込まれているもの、個別システムで事務処理を行うもの等のうち、行政マネジメント課長と協議し、承認されたものをいうこと。

8 起案の方法(規程第12条)

(1) 決裁を要する事案は、システム外文書(起案文書を作成するに当たってシステム外文書となる行政文書をいう。)を除くほか、システムに登録し、及び電子決裁(電子的な方式により回議し、及び決裁を得、又は供覧することをいう。以下同じ。)の方法による起案文書を作成することにより行うこと。ただし、起案文書のすべてを電磁的記録として扱うことが困難であると認められるとき(例として、添付資料を光学式読取装置で読み取ることが困難であるとき)は、その一部を紙添付文書として作成することができることとしたこと。

(2) 第2項により起案用紙を用いて作成することができる起案文書の例としては、文書管理システムの障害時等があげられること。

(3) 第3項の「別に定める行政文書作成の要領」とは、横浜市行政文書作成要領(平成5年3月25日総文第210号助役依命通達)を指すものであること(規程第12条第3項)

(4) 起案文書の作成に当たっては、次の点に留意すること(規程第12条第1項から第4項まで)

ア 起案文書には、件名を簡潔かつ的確に記載し、一覧して内容を把握できるようにすること。件名については、情報公開用の行政文書目録検索システムに登録されることとなるため、個人情報等が含まれていないことを確認すること。

イ 起案文書には、件名に加え、決定事項である実施項目、施行文等処理案の具体的内容を記載するとともに、必要に応じて、経過、問題点等の説明事項を記載すること。この場合において、簡潔かつ的確であるとともに、箇条書で整理するなど工夫を凝らし、分かりやすく見やすい文書の作成に努めること。

ウ 事案の決裁者については、横浜市事務決裁規程(昭和47年8月達第29号。以下「事務決裁規程」という。)その他事案処理の決裁に関する規程に定めるところによること。

エ 起案文書の作成は、システムの起案文書登録画面から入力し、その入力(表示)内容及び注意事項は、次のとおりであること。

入力(表示)

入力(表示)内容及び注意事項

作成課

システムで保有する職員情報を初期表示する。

起案者

システムで保有する職員情報を表示する。

電話番号

所属の電話番号を任意に入力する。

作成日

システム上の日付を初期表示する(必須入力)

文書番号

回議開始時にシステム上で取得した文書番号を表示する。

決裁方法

決裁文書又は供覧文書の決裁及び作成方法に応じて起案者が選択する(必須入力)

電子決裁(初期表示)、紙決裁

紙添付なし(初期表示)、紙添付あり

閲覧範囲

当該起案文書の内容により事案処理が終了した後に閲覧できる範囲を次の4区分の中から選択する(必須入力)

1 課内共有(初期表示) 当該課等の職員が当該文書を閲覧し、及び活用することができる。

2 全庁共有 全ての課等の職員が当該文書を閲覧し、及び活用することができる。ただし、当該文書には決裁を受け、又は供覧を終えた時点で、情報公開条例第7条第2項各号のいずれかに該当する情報がないことを要する。

3 部内共有 当該課等の職員及び当該課等が属する室又は部内の他の課等の職員が当該文書を閲覧し、及び活用することができる。

4 個人共有 起案者並びに当該課等の長及び課内の係長の職の者が当該文書を閲覧し、及び活用することができる。

決裁者

事務決裁規程その他事案処理の決裁に関する規程に基づく決裁区分を選択する(必須入力。「課長」初期表示)

文書分類

行政文書分類表の検索画面から該当する行政文書の書類名及び保存期間を選択する(必須入力)

文書件名

起案文書又は供覧文書の件名(200文字以内)を記載する。件名には個人情報等を含めないようにし、確認後、文書件名欄の下にあるチェック欄にチェックをする(必須入力)

特記事項

事案の決裁に当たって注意すべき事項を記載する(任意入力)

施行予定日

事案の決裁に伴い、特定の施行予定日又は実施予定日がある場合は記載する(任意入力)

保存期間

文書分類で選択した行政文書の書類名ごとの保存期間を表示する。

作成年度

起案文書又は供覧文書を作成した日の属する年度を表示する。

廃棄年度

文書分類で選択した行政文書の書類名ごとの保存期間に基づき、作成年度+保存期間+1で計算された年度を表示する。

本文

起案文書の本文を記載する(2,000文字以内)。当該欄はテキスト形式の入力で、ワープロソフトの機能を使用した配字、表等の形式での入力はできないが、極力見やすい表記にする。

添付文書

起案文書又は供覧文書に必要となる添付文書を登録する。ドキュメントハンドリングソフトを使用し、数種類のソフトウエアで作成された資料等を1ファイルにまとめるなどして、決裁者に見やすくする。

(5) システムの簡易な方法による起案文書の作成(利用の範囲を限定し、及び入力項目を省略したもので、決裁権者が承認行為を行うときに一覧できるようにつくられたもの。以下「簡易起案」という。)に当たっては、前号アからウまでに定める事項を適用するほか、次の点に留意すること(規程第12条第5項及び第8項)

ア 簡易起案の処理は、第5項各号に規定する事案についての意思決定の迅速化を図るため設けられたものであること。

イ 第8項の「決裁権者の決裁」により、簡易起案登録画面に入力する事案の意思決定に必要な項目を決定すること。

ウ 簡易起案の作成は、簡易起案登録画面から入力し、その入力(表示)内容及び注意事項は、次のとおりであること。

入力(表示)

入力(表示)内容及び注意事項

作成課

システムで保有する職員情報を初期表示する。

起案者

システムで保有する職員情報を表示する。

電話番号

所属の電話番号を任意に入力する。

作成日

システム上の日付を初期表示する(必須入力)

文書番号

回議開始時にシステム上で取得した文書番号を表示する。

決裁方法

決裁文書又は供覧文書の作成方法に応じて起案者が選択する(必須入力)

紙添付なし(初期表示)、紙添付あり

文書分類

行政文書分類表の検索画面から該当する行政文書の書類名及び保存期間を選択する(必須入力)

文書件名

起案文書又は供覧文書の件名(200文字以内)を記載する。件名には個人情報等を含めないようにし、確認後、文書件名欄の下にあるチェック欄にチェックをする(必須入力)

備考1

起案文書の本文に記載する事項のうち、事案の決裁に当たって必要不可欠な情報を工夫して記載する。

(例:処理案又は趣旨に当たること、定例的かつ定型的な事案で施行文がある場合は対象者名・数量・処理結果等)

備考2

備考1を補完する情報を工夫して記載する。

(6) 新たに定型的かつ定例的な事案について定例決裁簿により処理しようとするときは、事前にシステム外文書の協議を行政マネジメント課長と行うこと。システム外文書と認められた場合で、かつ、定例決裁簿により処理することについて決裁権者の決裁を得た場合は、速やかに文書管理者に報告すること。定例決裁簿の様式を修正した場合は、行政マネジメント課長への報告も併せて行うこと。また、別に定める行政文書分類表に表示すること(規程第12条第6項第1号及び第8項)

(7) 第8項の「決裁権者の決裁」により、定例決裁簿に記載し、及び添付する事案の意思決定に必要な項目を決定すること(規程第12条第8項)

9 行政文書の供覧(規則第8条及び規程第13条)

(1) 決裁を行う場合でなくても、上司の閲覧に供する必要がある場合等は、行政文書により供覧手続をとるものとすること。

なお、保存を要する行政文書は、責任の明確化、保存期間の明確化等の観点から、供覧手続を経た上で保存しておくものとすること。

(2) 供覧は、システムに登録して行うこととし、供覧文書には当該行政文書の要旨、問題点等を簡潔に記載して行うこと(規程第13条第1項及び第2項)

(3) 保存期間1年未満の行政文書にあっては、処理印により供覧することができること(規程第13条第5項)

(4) 供覧の確認者については、事務決裁規程その他事案処理の決裁に関する規程に定めるところに準ずること(規程第13条第1項)

(5) 供覧文書に類するものとして上司の決裁を要しない報告書及び復命書があるが、これらを作成する場合も、原則としてシステムに登録し、及び供覧すること。

(6) 調査報告書等を作成・取得したときは、上司に供覧すること。

10 回議等の順序等(規程第14条)

(1) 決裁文書の処理に当たっては、次のような方法により迅速化に努めること。

ア 他の局区、部又は課等に関係ある事案に係る決裁については、事務決裁規程その他事案処理の意思決定に関する規程で合議をするよう定めている場合を除き、可能な限り、当該局区、部又は課等とあらかじめ協議を行い、合議を省略するよう努めること。

イ 決裁文書は速やかに処理し、疑義があれば直ちに起案者等と調整すること。

ウ 決裁後、その決裁文書の写しを関係局区、部又は課等に送付し、供覧する方法などを活用し、情報提供のみを目的とした合議はしないこと。

(2) 回議及び合議の順序については、回議においては起案者から順次上位の職の決裁者まで、合議においては合議先の下位の職の者から順次上位の職の者までの順序により行うことを改めて示したこと。

(3) 電子決裁の方法により他の2以上の局区、部又は課等に合議しようとするときは、同時並行的に合議を行うことができること(並列決裁)。この処理は、合議の迅速化を図るため設けられたものであること。

(4) 電子決裁の方法による決裁文書にあっては主管の局区、部又は課等の長の承認を終えた時点から、供覧文書にあっては供覧開始の時点から一斉に回議を行うことができること(一斉供覧)。この処理は、回議及び合議の迅速化を図るため設けられたものであること。

11 行政文書の処理(規程第15条から第21条まで)

(1) 文書主任は、特に次の事項に留意して決裁文書を審査し、必要な指示を行うとともに、電子決裁にあっては審査後に審査ボタンを押下し、起案用紙を用いた決裁文書にあっては審査後に文書主任欄に認印を押し、又は署名すること。

なお、文書主任が不在で、その事案の処理に急を要するときは、課等の長が文書主任に代わって審査をすること。審査後、電子決裁にあっては審査ボタンを押下し、起案用紙を用いた決裁文書にあっては文書主任欄に「代」の表示をした上で認印を押し、又は署名すること(規程第15条及び第17条)

ア 件名が、簡潔かつ的確に記載されていること。

イ 実施項目及び施行文が、適切に記載されていること。

ウ 必要な経過、問題点等の説明が、適切に記載されていること。

エ 用字用語等の表記が適切なこと。

オ 合議の省略等に努めていること。

(2) 電子決裁の方法により処理する決裁文書又は供覧文書を承認し、又は確認したときは、承認ボタン又は確認ボタンを押下すること。

当該文書を訂正し、又は変更する必要があるときは、システムの修正機能等を使用し、訂正し、及び承認すること、起案者に差し戻す処理を行うこと等により行うこと。この場合において、システムのコメント機能を使用し、訂正個所の明示、修正の指示等を行うこと(規程第16条)

(3) 起案用紙、定例決裁簿、処理印又は帳票類(以下「起案用紙等」という。)を用いた決裁文書又は供覧文書に認印を押し、又は署名した者は、回議・合議の迅速化を図るため、認印又は署名の右肩に処理した月日を記入すること。また、当該文書を訂正し、又は変更したときは、その責任の所在を明らかにするため、当該箇所に認印を押し、又は署名をすること(規程第16条)

(4) 代決しようとするときは、電子決裁の方法による代決の処理をすること。また、起案用紙等を用いて行う場合は、回議又は合議欄に「代」の表示をすること。「代」の表示は、認印又は署名の左肩に行うこと。

代決は、事務決裁規程第13条の規定により、急施を要するもの又はその処理についてあらかじめ市長又は専決権者の指示を受けたものに限られていること(規程第18条)

(5) 後閲による処理については、次の事項に留意すること(規程第19条)

ア 第1項の「短期間」とは、原則として1日以内をいうが、あくまでもその事案の緊急性との関係で判断すべきものであること。

イ 第1項の「主管の上席者」とは、当該補助者のその事案に係る直近下位の職にある者をいうこと。

ウ 電子決裁の方法における後閲による処理を、引上承認ということ。

(6) 規程第20条の「決裁文書の趣旨若しくは内容を変更し、又は廃案にした場合」とは、決裁権者の決裁を得ていない回議又は合議中の決裁文書を変更し、又は廃案にした場合であること。この場合の「内容を変更し」とは、基本的な内容を変更した場合であり、単なる字句の修正等は含まないこと。

「廃案」とは、回議又は合議の途中で、当該事案処理に係る意思決定を取りやめること、実務的には決裁文書の回議又は合議を取りやめることであり、廃案となった決裁文書は、最終的な意思決定がなされていないため、保存する必要はないこと。

決裁済みとなった決裁文書の内容に変更を加えるときは、当該内容に変更を加えることを決定する決裁文書を新たに作成しなければならないこと(規程第20条)

(7) 起案用紙等を用いた決裁文書等(紙添付文書表紙に当該起案文書の一部を添付したものを含む。)のうち特に慎重な取扱いを要するものは、主管の課等の長が持ち回らなければならないこととしたこと(規程第21条)

12 行政文書の登録(規則第9条並びに規程第11条及び第22条)

(1) システムに登録する行政文書は、課等において収受し、又は交付を受け、及び作成した行政文書(システム外文書を除く。)であること。

(2) 収受したときの登録には、収受登録及び指令登録があること。

(3) 起案文書又は供覧文書を作成し、回議を開始したときの登録には、起案登録、簡易起案登録又は供覧登録があること。

(4) 決裁済み又は供覧済みとなったときの登録には、決裁済み登録があること。この登録に当たり、当該決裁文書等の内容を十分確認した上で登録すること。

(5) 施行文案に文書番号及び日付を記載し、及び施行するときの登録には、施行登録があること。

(6) 指令文書のうちシステム外文書に当たるものは、指令番号簿に記録すること。

(7) 定例決裁簿は、それ自体が行政文書の目録であるため、記録は不要としたこと。

(8) 処理印で処理した文書については、保存期間が1年未満であるため、記録の必要はないこと。

13 文書管理システムに登録した情報の送付(規程第23条)

起案文書又は供覧文書の決裁済み又は供覧済み登録後、システムのサーバーから情報公開用の行政文書目録検索システム(市民局市民情報室市民情報課)のサーバーに決裁文書等の情報(文書件名、作成年度、文書番号、文書分類等)を送信すること。

14 行政文書の施行(規程第24条から第27条まで)

(1) 発送文書の記号、文書番号等(規程第24条)

ア 第1項第3号の「記号及び文書番号に代わる管理がなされている」とは、記号及び文書番号によることなく当該行政文書を容易に特定することができる状態が保たれていることを指すこと。

イ 第2項第1号の「局区の長が定める局区及び課等の頭文字」は、行政文書分類表(課等別)で定める「記号」であること。

ウ 第2項第1号の「文書番号」は、システムで管理する番号又は定例決裁簿の文書番号欄の番号を用いること。文書番号は、課等において年度ごとに整理すること。

また、定例決裁簿の文書番号は、システムで管理する番号との重複を避けること。

エ 2以上の局区、部又は課等の共管に属する行政文書は、システムに登録した主管の課等の記号及び文書番号を付けること。

オ 1件の決裁文書に基づき複数の発送文書を発送する場合、文書番号は同一の番号を用いること。ただし、一人の名宛人に異なる内容の複数の文書を発送する場合などには、文書番号に枝番号を付すことができること。

カ 第5項の「異なる内容の発送文書」とは、それぞれの文書の件名、本文等が異なる文書をいうものであること。

キ 第5項の枝番号は、最初の番号を「第○○号―1」とし、次に「第○○号―2」、「第○○号―3」というように記載すること。

(2) 公印及び電子署名(規程第26条)

ア 第1項の「総務局長が指定する行政文書」は、次のとおりとすること。また、これら以外の行政文書についても、必要に応じ公印を押印することができるものであること。

なお、押印の根拠が条例、規則等で規定されている場合には、押印の全部又は一部の廃止に当たっては、当該規定の改正が必要であること。

(ア) 契約書その他の法令の規定により公印の押印が義務づけられている行政文書

(イ) 行政処分、契約等に係る行政文書(ログイン認証を要する個別システムを利用する者に対し、当該システムの機能により施行する電磁的記録を除く。)

(ウ) 身分又は資格を表す行政文書

イ 第3項に規定する「電子署名を行うために必要な手続」は、横浜市公印規則(昭和36年8月横浜市規則第50号)第7条の例によるものであるが、新たに電子署名を要する事務処理を行うに当たっては、事前に行政マネジメント課長との協議を行うこと。また、「その他の事項」は、次の要綱において定めるものであること。

(ア) 横浜市地方公共団体組織認証基盤登録分局要綱

(イ) 横浜市地方公共団体組織認証基盤証明書利用要綱

(3) 行政文書の発送(規程第27条)

ア 第1項第3号に規定する「通信回線を利用した方法」とは、システム施行文書、電子申請書類等及び電子メール文書を送信し、並びにファクシミリ等を利用する方法をいうものであること。

イ 第1項第4号に規定する「文書集配所を利用した文書交換による方法」とは、自動車による文書の集配及び交換取扱規程(昭和39年6月達第18号)の定めるところによること。

ウ 第1項第5号の「手渡しによる方法」とは、職員が行政文書を直接名宛人に交付することをいうこと。

エ 通信回線を利用して行政文書を送信するときは、送受信装置に入力した事項又は送信原稿と決裁文書との照合等を確実に行うこと(規程第25条)。併せて送信先のアドレス、ファクシミリ番号等の確認を十分に行うこと。

オ 行政文書の発送は第1項各号の方法によるが、発送する行政文書の重要度等に応じ、書留郵便の利用等確実にその送受が確認できる発送方法の選択に留意すること。

15 行政文書の分類(規則第10条)

(1) 行政文書は、事務事業の性質・内容等により課等別及び保存期間別に分類するものであること。

(2) 第4項に規定する「課等ごとのそれぞれの保存期間に属する文書の分類」は、行政文書分類表として総務局長及び局区の長が定めるものであること。

行政文書分類表の共通の部分については、総務局長が制定し、課等別の部分については、局区の長が総務局長と協議し、制定するものであること。

(3) 行政文書分類表の適用に当たっては、次の事項に留意すること。

ア 行政文書分類表の適用対象

行政文書分類表は、年度ごとに制定するものであり、当該年度に作成し、又は取得した行政文書に対し適用するものであること。このため、新たに制定した行政文書分類表は、保存中の文書の保存期間には影響しないこと。

なお、行政文書分類表は、適用対象文書が保存されている間は利用されるため、30年保存となること。

イ 行政文書分類表の構成

(ア) 行政文書分類表は、行政文書分類表(共通)及び行政文書分類表(課等別)から構成されること。

(イ) 行政文書分類表(共通)は、各局区及び課等に共通する事務を大きく1庶務、2文書、3人事、4経理、5管財、6物品の6項目に分類し、これを「目」としたこと。更にそれぞれの「目」の項目について細分類を行い、これを「節」分類として表示したこと。次に、それぞれの分類項目に該当する行政文書の中で、各局区及び課等に共通する行政文書を掲げたこと。

(ウ) 行政文書分類表(課等別)は、行政文書分類表(共通)に表示されない各課等に固有の事務について、課等別、書類名別及び保存期間別に掲げたものであること。行政文書分類表(課等別)は、規程第2条第3号に規定する課等及び規程第24条第2項第1号に規定する発送文書の記号を併せて定めていること。

なお、消防署のように業務内容がほぼ共通しているものは、一括表示とすること。

(エ) 行政文書分類表には、行政文書を事務事業の性質、内容等により区分した行政文書の書類名を表示することとすること。

(オ) 保存期間による分類をするときは、規則第10条第2項及び別表に規定する基準に従うこと。

(カ) 行政文書分類表には、保存期間の区分に加え、「常用」の区分を設けること。「常用」には、課等において現状を把握するなどの目的のために複数年度にわたり常時使用する行政文書が該当すること。「常用」も、常時使用する状態がなくなった時点から規則別表に規定する基準に従い保存することとなるため、それぞれの行政文書名の末尾にかっこ書で保存期間(年数)を表示したこと。「常用」に当たる行政文書が常時使用されている間は、当該書類名を行政文書分類表に表示しておくこと。

ウ 行政文書分類表の使用上の注意点

(ア) 行政文書分類表を使用する場合において、行政文書分類表(共通)及び行政文書分類表(課等別)の両方に該当する文書がある場合には、行政文書分類表(共通)によることを原則とすること。ただし、行政文書分類表(共通)を使うことにより、事務事業の全体的な理解が阻害される場合には、行政文書分類表(課等別)によることとすること。

(イ) 行政文書分類表は、年度ごとに制定するものであるため、機構改革等で追加する場合及び組織を組み替える場合を除き、年度途中での改正は原則として行わないものであること。改正する場合においても、保存期間の変更、書類名の変更は行わないこと。

16 行政文書の保存期間(規則第10条)

(1) 保存期間1年未満の行政文書には、決裁文書及び供覧文書以外の行政文書が含まれるものであること。

(2) 決裁文書及び供覧文書は、原則として、1年以上の保存期間を適用するものとすること。

(3) 保存期間の起算点は、明確化を図るため、行政文書を作成し、又は取得した日を基準とすることとしたこと。

保存期間1年以上の行政文書については、当該行政文書を作成し、又は取得した日の属する年度の翌年度の4月1日から保存期間を起算すること。また、保存期間1年未満の行政文書は、当該行政文書を作成し、又は取得した日の翌日から保存期間を起算し、事務処理上必要な期間が終了するまで保存すること。常時使用する行政文書については、常時使用する状態がなくなった日の属する年度の翌年度の4月1日から保存期間を起算すること。

(4) 本市において作成した行政文書のほか、官報、公報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもので本市において取得したものの保存期間は、新聞、雑誌等内容が逐次改版され資料的価値を失うものについては1年未満、その他のものについては常用(常用後の保存期間1年未満)とすること。ただし、行政文書分類表に別に定めがある場合はそれによること。

17 行政文書の整理、ファイリング及び保存(規則第11条)

システムで管理する電磁的記録については、保存期間別及び会計年度別に整理・保存されているが、これ以外の行政文書(起案用紙を用いた決裁文書又は供覧文書、起案文書の一部に紙添付文書表紙を用いた決裁文書又は供覧文書、光学式読取装置で読み取った元の文書、システム外文書等)のファイリング及び保管は次のとおりとする。

(1) 行政文書のファイリングは、事務事業ごとに行い、行政文書分類表の行政文書の書類名を表示すること。ただし、これにより難い場合は、分冊したり、他の行政文書の書類名のものと併せてファイル化したりするなど、検索及び活用のしやすい方法で整理することができること。

(2) 第2項第2号の「総務局長が定めるファイリング用具」は、第1号様式及び第2号様式とすること。

(3) 第2項の規定により難い文書とは、一種類で一会計年度の行政文書が所定のファイリング用具に収まらないもの、A4判以外の帳票類、電磁的記録等をいうものであること。これらの行政文書については、行政マネジメント課長と協議の上、所定のファイリング用具以外で整理することができること。この場合において、電磁的記録は、保存期間中の閲覧、視聴等の活用に耐えうる媒体に記録し、併せて、消失、劣化等に備えて適宜複製を作成するなど保全措置を講ずること。

(4) 決裁文書に基づき契約を締結した場合は、当該契約書については、当該決裁文書の分類に従い整理し、保存すること。

なお、契約期間の延長等により、契約書の保存期間を延長する必要があるときは、当該決裁文書の保存期間を延長することとなること。

(5) 行政文書の保管(規程第28条)

ア 行政文書は、課等ごとに課等の長が指定する共用の書棚等に収納すること。特に個人情報を含む行政文書については、かぎの掛かる書棚等において厳重に保管すること。

なお、個人メモ等の行政文書以外の文書は、行政文書と区分して保管すること。

書棚等は、現年度の行政文書を収納する部分と前年度の行政文書を収納する部分を区分して整理すること。年度替わりには、文書管理の促進を図るために、行政文書の移替えを行うこと。行政文書の整理、移替え等は課等の長の命を受け、文書主任及び文書担当者が行うものであること。

イ 現年度の事案処理が終了していない行政文書も、規則第11条第2項第1号の規定に準じて、事務事業ごとに、保存期間別及び会計年度別に整理することが原則であるが、現年度中は活用に便利なように他の整理方法によって整理することもできること。ただし、他の整理方法で整理した場合でも、課等の長が指定する共用の書棚等の現年度の部分に収納しなければならないこと。

ウ 保存期間1年未満の行政文書は、随時発生し、事務処理上必要な期間保存することとなるため、ファイルボックス等により整理し、課等の長が指定する共用の書棚等の現年度の部分に収納すること。また、事務処理上必要がなくなった行政文書は、速やかに廃棄すること。

エ 書庫の管理は、課等の長の命を受け、文書主任及び文書担当者が行うこと(規程第29条)

18 行政文書の閲覧等(規程第30条)

(1) 課等の長は、他の課等の長の請求を受けてその保管する行政文書を貸し出す場合は、その対象となる行政文書の名称、貸し出す期間、貸出しを受ける職員の氏名その他必要な事項を記録しておかなければならないこと。

(2) 課等の長は、他の課等の長の請求により事案処理の終了したシステムに登録された行政文書を貸し出す場合は、そのためにシステム上必要な処理を当該課等が属する局区の文書管理者に依頼することができること。

19 行政文書の所管替え(規則第12条)

機構改革、事務移管、事業の廃止等の事由で、保管している行政文書の管理を移すときは、次のとおりとすること。

(1) システムで管理している電磁的記録の場合は、移管対象となる行政文書の書類名ごとに課等の長の決裁を得て所管替えの処理を行わなければならない。

(2) (1)以外の行政文書は、(1)に準じて課等の長の決裁を得て所管替えの手続をし、行政文書を移し替えなければならない。

20 行政文書の廃棄(規則第13条及び第15条)

(1) 廃棄の原則(規則第13条第1項及び第15条第4項)

保存期間が経過した行政文書は、保存期間を延長するものを除き、廃棄しなければならないこと。

(2) 保存期間の延長(規則第13条第1項第1号)

行政文書の保存期間が経過したときに、現に監査、検査等の対象となっている行政文書、現に係属している訴訟及び不服申立てに必要とされる行政文書、開示請求の対象となった行政文書その他事務事業の継続等により必要とされる行政文書については、これらの必要がある間は保存期間を延長するものであること。ただし、保存期間が経過する前の行政文書についても、作成又は取得時に適用された保存期間では事務事業の遂行上支障をきたす事由が発生し、かつ、延長すべき期間が明らかになった場合は、廃棄年度を待たず、あらかじめ、当該期間保存期間を延長することができること。

(3) 保存期間延長の手続

ア 保存期間延長の決定

保存期間の延長を決定する場合は、原則として、局区の長の決裁を受け、延長する期間を決定すること。ただし、保存期間延長の対象文書の決裁権者又は供覧の確認者が部長であるときは部長、課長であるときは課長の決裁を受け、延長する期間を決定することができること。

イ 決定後の措置

保存期間延長の決定をしたときは、システムに保存期間の延長を登録する。また、システムで管理している電磁的記録以外の行政文書は、次のとおり管理すること。

(ア) 保存期間延長の対象の行政文書(電磁的記録を除く。以下この(ア)において同じ。)には、原則として、延長する期間及び延長後の廃棄年度を赤字で記入するなど表示すること。ただし、作成年度及び保存期間が同一の行政文書をファイル、文書保存箱等により管理している場合で当該同一の文書すべての保存期間を延長するときは、当該ファイル、文書保存箱等に延長する期間及び延長後の廃棄年度を記入することにより、個々の行政文書への記入に代えることができること。

(イ) システム外文書のうち指令番号簿に記録されている指令文書について保存期間延長の決定をする場合は、指令番号簿の当該指令文書が記録されている部分の欄外に延長する期間及び廃棄年度を赤字で記入すること。

なお、指令番号簿に記録されている指令文書が保存期間を延長して保存されている場合は、当該指令番号簿は廃棄できないこと。

(ウ) 電磁的記録は、延長する期間、確実に保存及び活用ができる媒体に記録しなければならないこと。

(4) 文書の廃棄

ア 保存期間1年未満の行政文書は、事務処理上保存の必要がなくなった時点で廃棄するものであること(規則第13条第2項)

イ 廃棄年度に達した保存期間が1年以上である行政文書は、当該局区の長の決裁を得て廃棄しなければならないこと(規則第13条第1項)。この場合において、廃棄対象の行政文書が特定しやすいよう配慮すること。

ウ システムで管理している電磁的記録を廃棄するときは、廃棄の処理を慎重かつ的確に行うこと。

エ システムで管理している電磁的記録以外の行政文書を廃棄する場合は、個人情報等が記録されているものは、個人情報等が漏えいしないよう切断、塗りつぶし等当該行政文書の判読及び復元を不可能にする措置を講じた上で廃棄すること(規則第13条第3項)

(5) 歴史資料として重要な文書の取扱い

歴史資料として重要な文書の取扱いについては、「横浜市歴史的公文書保存要領(平成12年3月31日総文第201号総務局長通知)」によること(規則第13条第1項)

21 マスターフィルムの取扱い(規則第15条)

(1) 課等の長は、保存期間が30年である行政文書を、行政マネジメント課長が撮影を必要と認めたときは、マイクロフィルムに撮影することができるものとする。

(2) 行政マネジメント課長は、マスターフィルムの内容が撮影された文書と相違ないことを認証しなければならないこと。

(3) マイクロフィルムの撮影方法等は、「横浜市マイクロフィルム取扱要領(平成12年3月31日総文第175号総務局長通知)」の定めるところによる。

22 改正に伴う経過措置に関する事項(規則附則及び規程附則)

(1) 施行日から平成17年3月31日までに作成し、又は取得する行政文書の管理及び取扱いについては、横浜市行政文書管理規則の一部を改正する規則(平成17年2月横浜市規則第21号。以下「改正規則」という。)による改正前の横浜市行政文書管理規則(以下「旧規則」という。)及び横浜市行政文書取扱規程(平成12年3月達第8号。以下「旧規程」という。)の関係規定の効力により、文書等の分類、引継ぎ、保存、廃棄、フィルムの分類及び保存、マスターフィルムの取扱い並びに電磁的記録の取扱い(規則附則第3項)並びに保存目録の提出、引継文書の審査等、保存文書の貸出し等、マスターフィルムの取扱い及び電磁的記録の管理の基準(規程附則第3項)については、施行日前に作成し、又は取得した行政文書と同一に管理すること。

(2) 施行日においてシステムの利用に必要な法制課長が管理するサーバーに接続されていない課等において、施行日から当該サーバーに接続される日までに作成し、又は取得する行政文書に係る管理及び取扱いについては、旧規則及び旧規程の関係規定の効力により、文書等の記録、文書等の整理及びファイリング並びに文書等の保存(規則附則第4項)並びに文書主任の職務、文書件名簿、課等における到達文書の取扱い、起案の方法、供覧の方法、文書の処理、代決による処理、後閲による処理、決裁文書等の認印等、文書の持回り、文書の記録、発送文書の記号、文書番号等及び文書の保管(規程附則第4項)については、従前のとおりとすること。

(3) 改正規則及び横浜市行政文書取扱規程(平成17年3月達第1号。以下「新規程」という。)附則で定めるもののほか、改正規則及び新規程の施行に必要な経過措置を法制課長が定めることができること。

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-2024.01.01作成-2024.01.01内容現在
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横浜市行政文書管理規則及び横浜市行政文書取扱規程の運用について

平成17年3月1日 総法第195号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第1編 総則、議会、執行機関/第1類 則/第4章
沿革情報
平成17年3月1日 総法第195号
平成17年8月25日 総法第554号
平成18年3月31日 総法第1609号
平成18年9月25日 行法第921号
平成19年3月30日 行法第1820号
平成19年9月28日 行法第824号
平成19年10月25日 行法第933号
平成20年3月25日 行法第1651号
平成21年2月25日 行法第904号
平成21年9月30日 行法第871号
平成22年3月25日 行法第1707号
平成23年4月25日 総法第75号
平成27年3月31日 総法第1807号
平成28年3月31日 総行第1990号
令和3年3月1日 総行第3478号
令和3年3月31日 総行第3802号
令和4年3月31日 総行第1805号
令和4年5月25日 総行第160号
令和5年3月31日 総行第1504号