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○横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例

平成5年6月25日

条例第35号

〔横浜市中高層建築物等の建築に係る住環境の保全等に関する条例〕をここに公布する。

横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例

(平16条例18・改称)

目次

第1章 総則(第1条―第6条)

第2章 建築主等の配慮等(第7条―第9条)

第3章 計画の事前公開(第10条・第11条)

第4章 計画の報告等(第12条・第13条)

第5章 あっせん(第14条―第15条の2)

第6章 調停(第16条―第26条の2)

第7章 雑則(第27条―第30条)

第8章 罰則(第31条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、中高層建築物等の建築に関し、横浜市等の責務、建築主等が配慮すべき事項及び建築計画又は解体工事計画の周知手続について定めるとともに、中高層建築物等の建築又は既存建築物の解体工事及び開発事業に係る紛争についてのあっせん及び調停その他必要な事項を定めることにより、良好な近隣関係を保持し、併せて安全で快適な住環境の保全及び形成を図ることを目的とする。

(平16条例18・平26条例66・一部改正)

(定義)

第2条 この条例における用語の意義は、建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)及び建築基準法施行令(昭和25年政令第338号。以下「令」という。)の例による。

2 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 住環境 市民が日常生活を営む上で基本となる住居及びその住居を取り巻く環境をいう。

(2) 住居系地域 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域及び準住居地域並びに用途地域の指定のない区域(公有水面埋立法(大正10年法律第57号)第2条第1項の規定により免許を受けた埋立区域及び同法第42条第1項の規定により承認を受けた埋立区域を除く。)をいう。

(3) 非住居系地域 住居系地域以外の地域をいう。

(4) 中高層建築物 次に掲げる建築物をいう。

 住居系地域内にある建築物(その一部が住居系地域内にあるものを含む。)で、その高さが10メートルを超えるもの又は当該建築物(延べ面積が200平方メートル以下の一戸建ての住宅を除く。以下このにおいて同じ。)が周囲の地面と接する位置の高低差が3メートルを超える場合において最も低い地盤面から当該建築物の最も高い部分までの高さが10メートルを超えるもの。ただし、次の(ア)又は(イ)のいずれかに該当する場合にあっては、建築物が周囲の地面と接する位置の高低差が3メートルを超える場合の高さの算定方法は、それぞれ(ア)又は(イ)に定めるところによる。

(ア) 階段室、昇降機塔、装飾塔、物見塔、屋窓その他これらに類する建築物の屋上部分の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の8分の1以下の場合にあっては、その部分の高さは、12メートルまでは、算入しない。

(イ) むね飾、防火壁の屋上突出部その他これらに類する屋上突出物がある場合にあっては、その部分の高さは、算入しない。

 非住居系地域内にある建築物(その一部が住居系地域内にあるものを除く。)で、その高さが15メートルを超えるもの

(5) 大規模建築物 住居系地域内にある建築物(その一部が住居系地域内にあるものを含む。)で、その延べ面積(同一敷地内に2以上の建築物がある場合においては、その延べ面積の合計。第11条第1項後段において同じ。)が1,000平方メートルを超えるもののうち、中高層建築物以外の建築物をいう。

(6) 特定用途建築物 次に掲げる建築物をいう。

 旅館若しくはホテル又はカラオケボックスその他これに類するものの用途に供する建築物で、その敷地の全部又は一部が住居系地域内にあるもの

 ぱちんこ屋の用途に供する建築物で、その敷地の全部又は一部が住居系地域、近隣商業地域又は準工業地域内にあるもの

(7) 中高層建築物等 中高層建築物、大規模建築物及び特定用途建築物をいう。

(8) 近隣住民 次に掲げる者をいう。

 中高層建築物等の敷地境界線からの水平距離が15メートル以内の範囲で、かつ、中高層建築物等の外壁又はこれに代わる柱の面からの水平距離が50メートル以内の範囲において、土地を所有する者又は建築物の全部若しくは一部を占有若しくは所有する者

 中高層建築物の外壁又はこれに代わる柱の面からの水平距離が当該中高層建築物の高さの2倍以内の範囲で、かつ、当該中高層建築物(当該中高層建築物に附属する看板、広告塔その他これらに類する工作物を含む。)により冬至日の真太陽時による午前9時から午後3時までの間に日影を生ずる範囲において、土地を所有する者又は建築物の全部若しくは一部を占有若しくは所有する者。ただし、土地又は建築物の全部が近隣商業地域(建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合の最高限度が10分の20を超える場合に限る。)、商業地域、準工業地域(建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合の最高限度が10分の20を超える場合に限る。)、工業地域又は工業専用地域にある場合の当該土地の所有者又は当該建築物の所有者若しくは占有者を除く。

(9) 周辺住民 近隣住民以外の者であって、次に掲げるものをいう。

 中高層建築物等の敷地境界線からの水平距離が15メートル以内の範囲において、土地を所有する者又は建築物の全部若しくは一部を占有若しくは所有する者

 中高層建築物(当該中高層建築物に附属する看板、広告塔その他これらに類する工作物を含む。)により冬至日の真太陽時による午前9時から午後3時までの間に日影を生ずる範囲において、土地を所有する者又は建築物の全部若しくは一部を占有若しくは所有する者

 中高層建築物又は大規模建築物により、テレビジョン放送の電波の著しい受信障害が生ずると予測される者又は現に生じている者

 中高層建築物(規則で定める高さを超えるものに限る。)の外壁又はこれに代わる柱の面からの水平距離が当該中高層建築物の高さの2倍以内の範囲において、建築物の全部又は一部を占有する者

 特定用途建築物の敷地境界線からの規則で定める水平距離の範囲内において、建築物の全部又は一部を占有する者

(11) 開発事業者 開発事業を行おうとする者をいう。

(12) 特定大規模開発事業 開発事業のうち開発事業調整条例第2条第5号に規定する特定大規模開発事業に該当するものをいう。

(13) 近接住民 開発事業調整条例第2条第6号に規定する近接住民をいう。

(14) 地域住民 開発事業調整条例第2条第7号に規定する地域住民をいう。

(15) 既存建築物の解体工事 中高層建築物等の敷地となるべき土地に現に存する建築物(主要構造部が鉄筋コンクリート造、鉄骨造又は鉄骨鉄筋コンクリート造のものに限る。)の全部又は一部を取り壊す工事をいう。

(16) 解体工事発注者 既存建築物の解体工事の請負契約の注文者をいう。

(17) 解体工事施工者 解体工事発注者から既存建築物の解体工事を請け負った者又は請負契約によらないで自ら既存建築物の解体工事をする者をいう。

(18) 解体工事計画 既存建築物の解体工事に係る計画をいう。

3 この条例において「紛争」とは、中高層建築物等の建築若しくは既存建築物の解体工事又は開発事業に伴って生ずる住環境に及ぼす影響に関する近隣住民若しくは周辺住民と中高層建築物等の建築主若しくは工事施工者(開発事業にあっては、開発事業に関する工事の請負人を含む。以下同じ。)、解体工事発注者若しくは解体工事施工者、近接住民と開発事業(特定大規模開発事業を除く。)に係る開発事業者若しくは工事施工者又は地域住民と特定大規模開発事業に係る開発事業者若しくは工事施工者との間の紛争をいうものとする。

(平8条例6・平16条例18・平23条例9・平24条例107・平26条例66・一部改正)

(適用除外)

第3条 この条例の規定は、次に掲げる場合にあっては、適用しない。

(1) 住居系地域内にある建築物(その一部が住居系地域内にあるものを含み、特定用途建築物を除く。)を増築し、又は改築する場合であって、当該増築又は改築に係る部分の建築物の高さが10メートル以下で、かつ、当該増築又は改築に係る部分の床面積の合計が1,000平方メートル以下のとき。

(2) 住居系地域内にある中高層建築物(特定用途建築物を除く。)を増築し、又は改築する場合(前号に掲げる場合を除く。)であって、当該中高層建築物の吹抜きに1,000平方メートル以下の面積の床を設けるときその他市長が周辺の住環境を害するおそれがないと認めるとき。

(3) 非住居系地域内にある建築物(その一部が住居系地域内にあるもの及び特定用途建築物を除く。)を増築し、又は改築する場合であって、当該増築又は改築に係る部分の建築物の高さが15メートル以下のとき。

(4) 非住居系地域内にある中高層建築物(特定用途建築物を除く。)を増築し、又は改築する場合であって、当該中高層建築物の吹抜きに床を設けるときその他市長が周辺の住環境を害するおそれがないと認めるとき。

(5) 特定用途建築物を増築し、又は改築する場合であって、当該増築又は改築に係る部分の床面積の合計が、当該増築又は改築前の当該特定用途建築物の床面積の合計に0.5を乗じて得た数値に満たないとき。

(6) 法第85条に規定する仮設建築物を建築する場合

(7) 法第87条の3の規定により建築物の用途を変更して一時的に他の用途の建築物として使用する場合

2 災害対策その他これに類する理由により緊急に中高層建築物等を建築する場合であって、市長が公益上やむを得ないと認めたときは、第3章及び第4章の規定は、適用しない。

3 環境影響評価法(平成9年法律第81号)第2条第4項若しくは横浜市環境影響評価条例(平成22年12月横浜市条例第46号)第2条第4号に規定する対象事業又は都市再生特別措置法(平成14年法律第22号)第20条第1項に規定する都市再生事業として中高層建築物等を建築する場合にあっては、第11条及び第4章の規定は、適用しない。

4 工業専用地域、用途地域の指定のない区域(公有水面埋立法第2条第1項の規定により免許を受けた埋立区域及び同法第42条第1項の規定により承認を受けた埋立区域に限る。)又は港湾法(昭和25年法律第218号)第39条第1項各号に掲げる分区が定められた区域(これらの地域又は区域において都市再生特別措置法第36条第1項の規定により都市計画に都市再生特別地区が定められた場合にあっては、当該都市再生特別地区として定められた区域を除く。)内に中高層建築物等を建築する場合にあっては、第4章の規定は、適用しない。

5 中高層建築物等の建築主が国、都道府県若しくは建築主事を置く市町村(法令の規定によりこれらとみなされるものを含む。)である場合又は中高層建築物等が都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第15項に規定する都市計画事業として建設される場合にあっては、第4章の規定は、適用しない。

(平23条例9・平26条例66・令元条例12・一部改正)

(横浜市の責務)

第4条 横浜市は、地域における住環境の整備に必要な施策を実施し、安全で快適な住環境の保全及び形成に努めなければならない。

2 横浜市は、前項に規定する施策の実施に当たっては、それぞれの地域の特性を考慮するとともに、市民の意見を反映させるよう努めなければならない。

3 横浜市は、紛争を未然に防止するとともに、紛争が生じたときは迅速かつ適正な解決を図るよう努めなければならない。

(建築主等の責務)

第5条 中高層建築物等の建築主、設計者及び工事施工者は、中高層建築物等の建築又は設計に当たっては、周辺の住環境に十分配慮し、安全で快適な住環境の保全及び形成に努めなければならない。

2 中高層建築物等の建築主、解体工事発注者及び解体工事施工者は、既存建築物の解体工事に当たっては、周辺の住環境に十分配慮し、安全で快適な住環境の保全に努めなければならない。

(平26条例66・一部改正)

(自主的解決)

第6条 紛争が生じた場合にあっては、その紛争の当事者である建築主、開発事業者、工事施工者、解体工事発注者、解体工事施工者、近隣住民、周辺住民、近接住民及び地域住民(以下「紛争当事者」という。)は、相互の立場を尊重し、自主的に解決するよう努めなければならない。

(平16条例18・平26条例66・一部改正)

第2章 建築主等の配慮等

(平26条例66・改称)

(計画上の配慮事項)

第7条 中高層建築物等の建築主は、その建築物の建築計画の策定に当たり、当該中高層建築物等の用途及び規模並びに地域の特性に応じて、次の各号に例示する措置その他の周辺の住環境に影響を与えると予測される事項に関して適切な措置を採るよう配慮しなければならない。

(1) 近隣住民の住居の日照に及ぼす影響を軽減させること。

(2) 近隣住民の住居の居室を観望することが困難となるようにすること。

(3) 当該中高層建築物等の敷地に隣接する道路の交通の安全を確保すること。

(4) 当該中高層建築物等の居住者、利用者、客等の自動車及び自転車の駐車場を確保すること。

(5) 当該中高層建築物等の意匠、色彩等を周辺の景観と調和するものとすること。

2 共同住宅の用途に供する中高層建築物又は大規模建築物の建築主は、その建築物の建築計画の策定に当たり、将来隣接する土地に建築物が建築された場合であっても、当該共同住宅の用途に供する中高層建築物又は大規模建築物の居室の日照に及ぼす影響が軽減されるよう配慮しなければならない。

3 特定用途建築物の建築主は、その建築物の建築計画の策定に当たり、集客に伴い周辺の住環境が著しく悪化しないよう、騒音、営業時間その他の事項について当該特定用途建築物の適正な利用が確保されるよう配慮しなければならない。

(工事中の措置)

第8条 中高層建築物又は大規模建築物の建築主及び工事施工者、解体工事発注者並びに解体工事施工者は、当該工事の実施により周辺の住環境に及ぼす影響を最小限にとどめるため、工事により発生する騒音及び振動の低減、じんあいの飛散防止その他必要な措置を採るよう努めなければならない。

2 中高層建築物又は大規模建築物の建築主及び工事施工者、解体工事発注者並びに解体工事施工者は、工事用車両が学校その他の規則で定める施設(以下「学校等」という。)の通学路等(生徒、児童その他学校等を利用する者(以下「生徒等」という。)が学校等へ通う経路として専ら通行している道路をいう。以下同じ。)を通行することにより当該通学路等を利用する生徒等の安全に支障が生ずると予測される場合にあっては、生徒等の安全を確保するため適切な措置を採るよう努めなければならない。

(平26条例66・一部改正)

(電波障害対策)

第9条 中高層建築物又は大規模建築物の建築主は、その建築物によりテレビジョン放送の電波の著しい受信障害が生ずると予測され、又は現に生じている場合にあっては、共同受信設備の設置その他受信障害の解消に必要な措置を採らなければならない。

第3章 計画の事前公開

(標識の設置)

第10条 中高層建築物等の建築主は、近隣住民及び周辺住民にその建築計画の周知を図るため、規則で定めるところにより、当該中高層建築物等の建築計画の概要を表示した標識を設置しなければならない。

2 中高層建築物等の建築主は、前項に規定する標識を設置した場合において、当該中高層建築物等の建築に既存建築物の解体工事を伴うときは、近隣住民及び周辺住民に解体工事計画の周知を図るため、規則で定めるところにより、当該解体工事計画の概要を表示した標識を設置しなければならない。

3 中高層建築物等の建築主は、第1項又は前項の規定により標識を設置したときは、速やかに、標識の設置に関する届出書を市長に提出しなければならない。

4 第1項の規定にかかわらず、開発事業(中高層建築物等の建築を目的とするもの及び中高層建築物等を建築するものに限る。)を行う場合で、開発事業調整条例第9条第1項の規定により標識(当該標識において第1項の規定による標識に表示すべき事項が表示されているものに限る。)が設置されたときは、当該標識を同項の標識とみなす。

(平16条例18・平23条例9・平24条例107・平26条例66・一部改正)

(計画の説明)

第11条 中高層建築物等の建築主は、次条の規定による市長への報告を行う前に、近隣住民に当該中高層建築物等の建築計画の概要その他の規則で定める事項を説明しなければならない。この場合において、当該中高層建築物等の敷地の全部又は一部が住居系地域(用途地域の指定のない区域を除く。)内にあり、かつ、当該中高層建築物等の延べ面積が2,000平方メートルを超えるときは、当該建築主は、当該説明を説明会(当該建築主が法人であるときは、その代表者又は当該中高層建築物等の建築計画に携わる当該法人の社員若しくは職員が出席するものに限る。)の開催により行わなければならない。

2 中高層建築物等の建築主は、当該中高層建築物等の建築に既存建築物の解体工事を伴う場合においては、次条の規定による市長への報告を行う前で、かつ、既存建築物の解体工事の着手前に、近隣住民に解体工事計画の概要その他の規則で定める事項を説明しなければならない。

3 中高層建築物等の建築主は、当該中高層建築物等の建築計画又は解体工事計画について、周辺住民から説明を求められたときは、第1項又は前項の規則で定める事項を説明しなければならない。

4 第8条第2項に規定する場合においては、中高層建築物若しくは大規模建築物の建築主若しくは工事施工者、解体工事発注者又は解体工事施工者は、学校等の管理者に対し、あらかじめ、工事用車両の通学路等の通行が予定されている期間、車両台数、主な通行時間帯及び安全を確保するために採る措置の内容を説明しなければならない。

(平16条例18・平23条例9・平26条例66・一部改正)

第4章 計画の報告等

(報告)

第12条 中高層建築物等の建築主は、第7条の規定により配慮した内容、第9条の規定により採った措置の内容及び前条の規定により行った説明の状況(前条第4項の規定に基づく説明については、その予定)を記載した報告書を市長に提出しなければならない。

2 前項の報告書は、第10条第3項の届出書を市長に提出した日から起算して20日を経過した日以降で、かつ、次に掲げる日のうち最も早い日の30日(中高層建築物等の建築計画における当該計画部分の床面積の合計が200平方メートル以下のものにあっては、20日)前までに提出しなければならない。

(1) 法第6条第1項及び第6条の2第1項に規定する確認の申請をしようとする日

(2) 法、令及び横浜市建築基準条例(昭和35年10月横浜市条例第20号)の規定並びに都市計画に関する定めに基づく認定又は許可の申請のうち規則で定める申請をしようとする日

(平11条例17・平16条例18・平23条例9・平26条例66・一部改正)

(審査)

第13条 市長は、前条第1項に規定する報告書を受理したときは、その記載された内容について審査する。

2 市長は、前項の審査を報告書を受理した日から起算して30日(中高層建築物等の建築計画における当該計画部分の床面積の合計が200平方メートル以下のものにあっては、20日)以内に終了させるものとし、審査が終了したときは、文書をもってその旨を建築主に通知するとともに、良好な近隣関係の保持並びに住環境の保全及び形成を図るため必要な意見を述べるものとする。

(平16条例18・平23条例9・平26条例66・一部改正)

第5章 あっせん

(あっせん)

第14条 市長は、紛争当事者の双方から紛争の調整の申出があったときは、あっせんを行う。

2 市長は、紛争当事者の一方から紛争の調整の申出があった場合において、相当な理由があると認めるときは、あっせんを行う。

3 前2項の申出は、当該紛争に係る中高層建築物等の建築工事、既存建築物の解体工事又は開発事業に関する工事の着手前に行わなければならない。ただし、工事の実施に係る紛争その他規則で定める紛争については当該工事の完了時までに、テレビジョン放送の電波の受信障害に係る紛争その他市長が必要と認める紛争については当該工事の完了時から1年以内に申出を行うことができる。

4 市長は、あっせんのため必要があると認めるときは、紛争当事者又は関係者に対し意見を聴くため出席を求め、及び必要な資料の提出を求めることができる。

5 市長は、紛争当事者間をあっせんし、双方の主張の要点を確かめ、紛争が公正に解決されるよう努めなければならない。

(平16条例18・平23条例9・平26条例66・一部改正)

(あっせんの打切り)

第15条 市長は、あっせんに係る紛争について、あっせんによっては紛争の解決の見込みがないと認めるときは、あっせんを打ち切ることができる。

(あっせんの非公開)

第15条の2 あっせんの手続は、公開しない。

(平26条例66・追加)

第6章 調停

(委員会)

第16条 市長の附属機関として、横浜市に横浜市建築・開発紛争調停委員会(以下「委員会」という。)を置く。

2 委員会は、市長の付託に応じ調停を行うとともに、市長の諮問に応じ紛争の予防及び調整に関する重要事項について調査審議する。

3 委員会は、前項の諮問に関連する事項その他紛争の予防及び調整に関する事項について、市長に意見を述べることができる。

(平16条例18・一部改正)

(組織)

第17条 委員会は、委員15人以内をもって組織する。

2 委員は、建築、都市計画、法律又は環境の保全に関して学識経験のある者その他市長が必要と認める者のうちから、市長が任命する。

(平16条例18・一部改正)

(委員の任期)

第18条 委員の任期は、3年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 委員は、再任されることができる。

(会長及び副会長)

第19条 委員会に会長及び副会長1人を置く。

2 会長及び副会長は、委員の互選によって定める。

3 会長は、委員会を代表し、会務を総理する。

4 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。

(小委員会)

第20条 委員会に付託された調停は、3人以上の委員から成る調停小委員会(以下「小委員会」という。)を設けて行う。

2 小委員会の委員は、委員会の委員のうちから、事件ごとに、会長が指名する。

3 小委員会は、調停のため必要があると認めるときは、紛争当事者又は関係者に対し意見を聴くため出席を求め、及び必要な資料の提出を求めることができる。

(平23条例9・一部改正)

(調停の申出)

第21条 市長は、紛争当事者の双方から調停の申出があったときは、委員会の調停に付することができる。

2 市長は、紛争当事者の一方から調停の申出があった場合において、相当な理由があると認めるときは、他の紛争当事者に対して、調停に付することに合意するよう勧告することができる。

3 第14条第3項の規定は、前2項に規定する調停の申出について準用する。

(調停前の措置)

第22条 小委員会は、調停前に、紛争当事者に対し、調停の内容たる事項の実現を不能にし、又は著しく困難にする行為の制限その他調停のために必要と認める措置を採ることを勧告することができる。

(調停案の受諾の勧告)

第23条 小委員会は、必要に応じ、調停案を作成し、紛争当事者に対して、期間を定めて、その受諾を勧告することができる。

2 前項の調停案は、小委員会の委員の過半数の意見で作成しなければならない。

(調停の打切り)

第24条 小委員会は、調停に係る紛争について紛争当事者間に合意が成立する見込みがないと認めるときは、調停を打ち切ることができる。

2 前条第1項の規定による勧告がされた場合において、指定された期間内に紛争当事者の双方から受諾する旨の申出がなかったときは、当該紛争当事者間の調停は、打ち切られたものとみなす。

第25条 削除

(平26条例66)

(調停終了の報告)

第26条 小委員会は、調停が終了したときは、その結果を委員会及び市長に報告するものとする。

(調停の非公開)

第26条の2 調停の手続は、公開しない。

(平26条例66・追加)

第7章 雑則

(措置命令)

第27条 市長は、第10条第1項又は第2項に規定する標識を設置しない者に対し、期限を付して標識を設置するよう命ずることができる。

2 市長は、第11条の規定による説明を行わない者に対し、期限を付して説明するよう命ずることができる。

3 市長は、第12条第1項に規定する報告書を提出しない者に対し、期限を付して報告書を提出するよう命ずることができる。

(平7条例16・平26条例66・一部改正)

(公表)

第28条 市長は、前条の規定による命令をした場合において、その命令を受けた者が正当な理由なくこれに従わないときは、その旨を公表することができる。

2 市長は、第12条第1項に規定する報告書に虚偽の記載をした者について、その旨を公表することができる。

(平26条例66・一部改正)

(建築士及び弁護士による助言)

第28条の2 横浜市は、紛争の未然の防止及び解決のために、近隣住民及び周辺住民の求めに応じて建築士及び弁護士に助言を行わせる場を設けることができる。

(平26条例66・追加)

(用途の変更に対するこの条例の適用)

第29条 建築物の全部又は一部の用途を変更して特定用途建築物とする行為は、特定用途建築物の建築とみなしてこの条例を適用する。この場合において、第12条第2項中「早い日」とあるのは「早い日(次に掲げる申請が必要ない場合にあっては、特定用途建築物を使用しようとする日)」と、第14条第3項中「中高層建築物等の建築工事の着手前」とあるのは「特定用途建築物の使用前」と読み替えるものとする。

(平23条例9・一部改正)

(委任)

第30条 この条例に規定するもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

第8章 罰則

第31条 次の各号のいずれかに該当する者は、200,000円以下の罰金に処する。

(1) 第12条第1項に規定する報告書に虚偽の記載をした者

(2) 第27条第1項又は第3項の規定による命令に違反した者

2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、同項の罰金刑を科する。

(平16条例18・平26条例66・一部改正)

(施行期日)

1 この条例は、平成6年1月1日から施行する。ただし、第2章及び第3章の規定は、平成5年12月15日から施行する。

(経過措置)

2 第4章の規定は、この条例の施行日の前に第12条第2項各号に規定する申請を行った建築物の建築については、適用しない。

(平成7年3月条例第16号)

この条例は、横浜市行政手続条例(平成7年3月横浜市条例第15号)の施行の日から施行する。

(施行の日=平成7年7月1日)

(平成8年3月条例第6号)

(施行期日)

1 この条例は、都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律(平成4年法律第82号。以下「改正法」という。)の施行の日から起算して3年を経過する日(その日前に改正法第1条の規定による改正後の都市計画法第2章の規定により、改正法第1条の規定による改正前の都市計画法の規定により定められている都市計画区域について、用途地域に関する都市計画が決定されたときは、当該都市計画の決定に係る都市計画法第20条第1項の規定による告示があった日)から施行する。

(施行の日=平成8年5月10日)

(経過措置)

2 この条例による改正後の横浜市中高層建築物等の建築に係る住環境の保全等に関する条例(以下「新条例」という。)の規定は、この条例の施行の日以後に新条例第10条第2項の規定により標識の設置に関する届出書を提出する中高層建築物等の建築について適用し、同日前にこの条例による改正前の横浜市中高層建築物等の建築に係る住環境の保全等に関する条例第10条第2項の規定により標識の設置に関する届出書を提出した中高層建築物等の建築については、なお従前の例による。

(平成11年2月条例第17号)

この条例は、平成11年5月1日から施行する。

(平成16年3月条例第18号)

(施行期日)

1 この条例は、平成16年6月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例の規定は、この条例の施行の日(横浜市開発事業の調整等に関する条例(平成16年3月横浜市条例第3号)第2条第2号アからエまでに掲げる開発事業にあっては、平成16年9月1日)前において、都市計画法(昭和43年法律第100号)第29条第1項若しくは第43条第1項の許可の申請、建築基準法(昭和25年法律第201号)第6条第1項若しくは第6条の2第1項の確認の申請若しくは同法第18条第2項の規定による計画の通知若しくは宅地造成等規制法(昭和36年法律第191号)第8条第1項の許可の申請を行った開発事業又は横浜市都市計画法施行細則(昭和45年6月横浜市規則第70号)第3条の規定により審査を受けた開発事業については、適用しない。

(平成23年2月条例第9号)

(施行期日)

1 この条例中、第1条の規定は平成23年7月1日から、第2条の規定は同年8月1日から施行する。

(経過措置)

2 第1条の規定による改正後の横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例(以下「新条例」という。)第2条第2項第4号ア、第3条、第12条第2項及び第13条第2項の規定は、第1条の規定の施行の日(以下「施行日」という。)以後に新条例第10条第2項の規定により標識の設置に関する届出書を提出する中高層建築物等の建築(新条例第29条の規定により特定用途建築物の建築とみなされる建築物の用途の変更を含む。)について適用し、施行日前に第1条の規定による改正前の横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例(以下「旧条例」という。)第10条第2項の規定により標識の設置に関する届出書(同条第3項の規定により同条第2項の届出書の提出とみなされた開発構想書を含む。)を提出した中高層建築物等の建築(旧条例第29条の規定により特定用途建築物の建築とみなされる建築物の用途の変更を含む。次項において同じ。)については、なお従前の例による。

3 施行日前に旧条例第10条第3項の規定により同条第2項の届出書の提出とみなされた開発構想書を提出した中高層建築物等の建築に係る建築計画の説明並びに報告書の提出及び審査については、なお従前の例による。

4 新条例第25条ただし書の規定は、施行日以後に新条例第21条第1項又は第2項の規定による申出があった調停について適用し、施行日前に旧条例第21条第1項又は第2項の規定による申出があった調停については、なお従前の例による。

5 新条例第29条の規定は、特定用途建築物として用途を変更するため施行日から平成23年8月19日までの間に新条例第12条第2項各号に規定する申請をする建築物(当該申請が必要ない場合にあっては、その間に特定用途建築物として使用を開始する建築物)のうち、完成後1年を超えるものについては、適用しない。

(平成24年12月条例第107号) 抄

(施行期日)

1 この条例は、平成25年7月1日から施行する。

(平成26年9月条例第66号)

(施行期日)

1 この条例は、平成27年2月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例(以下「新条例」という。)の規定は、この条例の施行の日以後に新条例第10条第3項の規定により標識の設置に関する届出書を提出する中高層建築物等の建築について適用し、同日前にこの条例による改正前の横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例第10条第2項の規定により標識の設置に関する届出書を提出した中高層建築物等の建築については、なお従前の例による。

(令和元年6月条例第12号)

この条例は、建築基準法の一部を改正する法律(平成30年法律第67号)の施行の日から施行する。

(施行の日=令和元年6月25日)






-2024.09.01作成-2024.09.01内容現在
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横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例

平成5年6月25日 条例第35号

(令和元年6月25日施行)

体系情報
第6編 土木及び港湾、都市計画、建築/第11類 築/第1章
沿革情報
平成5年6月25日 条例第35号
平成7年3月 条例第16号
平成8年3月 条例第6号
平成11年2月25日 条例第17号
平成16年3月5日 条例第18号
平成23年2月25日 条例第9号
平成24年12月28日 条例第107号
平成26年9月25日 条例第66号
令和元年6月14日 条例第12号