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○横浜市中小企業振興基本条例

平成22年3月29日

条例第9号

横浜市中小企業振興基本条例をここに公布する。

横浜市中小企業振興基本条例

近年の国境を越えたグローバル経済の進展とそれに伴う競争の激化、社会構造を変える急速な少子高齢化の進行など経済を取り巻く環境は極めて厳しい状態が続いている。横浜市においても同様の状況であり、このような状態を放置しておくわけにはいかない。

市内に立地する企業の大多数を占める中小企業は、それぞれの業種・職種において市内経済を根幹から支え、地域のまちづくりや雇用、災害時の助け合いなど、地域社会へ貢献するとともに、大企業を様々な面から補完する存在として横浜市の発展に大きく寄与してきた。地域経済の活性化が、企業の利益や所得の増加を産み出し、横浜市の税収の増加につながり、市民への多様な行政施策が実現できるという好循環を生み出してきた。

横浜は開港以来、進取の起業家精神が宿る人々が日本各地から集まって、ビールや新聞、石けん、牛鍋など多くの西洋からの文化を独自の工夫で事業として成立させてきた。多くの人々が新しいふるさとを横浜に求め、切磋琢さたく磨しつつも助け合いながら成長・発展してきたのが横浜という都市である。

市内経済の持続可能な発展のためには、中小企業の意欲的で創造的な活動を支援することが不可欠である。この基本的な考え方を推進するための基本方針等を明らかにし、市内経済の中核をなす中小企業が生き生きと躍動する横浜を築くため、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、中小企業の振興について、横浜市(以下「市」という。)の責務、市内中小企業者の努力、大企業者等の役割等を明らかにするとともに、市の施策の基本となる事項等を定めることにより、中小企業の振興に関する施策を総合的に推進し、もって市内経済の発展及び市民生活の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 市内中小企業者 中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項各号のいずれかに該当する者で、市内に主たる事務所又は事業所を有するものをいう。

(2) 大企業者等 市内中小企業者以外の事業者で、市内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(市の責務)

第3条 市は、この条例の趣旨にのっとり、中小企業の振興に関する施策を総合的に策定し、及び実施しなければならない。

2 市は、中小企業の振興に関する施策を策定し、及び実施するに当たっては、国、関係地方公共団体、市内中小企業者、中小企業に関する団体、大企業者等及び市民と協力して、効果的に実施するよう努めるものとする。

(市内中小企業者の努力)

第4条 市内中小企業者は、経営の革新(中小企業基本法第2条第2項に規定する経営の革新をいう。以下同じ。)、経営基盤の強化及び経済的社会的環境の変化への即応のために、自主的に取り組むよう努めなければならない。

2 市内中小企業者は、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

3 市内中小企業者は、地域社会を構成する一員としての社会的責任を自覚し、地域社会との調和を図り、緊急災害への対応をはじめとして暮らしやすい地域社会の実現に貢献するよう努めるものとする。

(大企業者等の役割)

第5条 大企業者等は、事業活動を行うに当たっては、地域社会を構成する一員としての社会的責任を自覚することはもとより、市内中小企業者が自らの事業活動の維持及び発展に欠くことのできない重要な存在であることを認識し、市内中小企業者との連携・協力に努めるものとする。

2 大企業者等は、中小企業の振興が市内経済の発展において果たす役割の重要性を理解し、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(市民の理解と協力)

第6条 市民は、中小企業の振興が市民生活の向上において果たす役割の重要性を理解し、中小企業の健全な発展に協力するよう努めるものとする。

(施策の基本方針)

第7条 市は、中小企業の振興に関する施策の策定及び実施に当たっては、この条例の趣旨にのっとり、次に掲げる事項を基本として行わなければならない。

(1) 市内中小企業者の経営の革新及び経営基盤の強化を促進するための施策を推進すること。

(2) 市が行う工事の発注、物品及び役務の調達等に当たっては、予算の適正な執行並びに透明かつ公正な競争及び契約の適正な履行の確保に留意しつつ、発注、調達等の対象を適切に分離し、又は分割すること等により、市内中小企業者の受注機会の増大に努めること。

(3) 地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者の選定に当たっては、予算の適正な執行並びに透明かつ公正な選定手続及び当該公の施設の効果的な管理の確保に留意しつつ、市内中小企業者の参入機会の増大に努めること。

(4) 市内中小企業者の経営の革新等のための自主的な取組、市の施策への協力、地域社会への貢献の状況等を適切に評価し、積極的な活用に努めること。

(5) 市内中小企業者相互及び市内中小企業者と大企業者等の連携・協力を促進するための施策を推進すること。

(6) 中小企業の振興に関する市民の理解を深め、協力を促進するための施策を推進すること。

(7) 前各号に掲げる事項を基本とする施策を推進するために必要な財政上の措置を講ずること。

(市会への報告)

第8条 市長は、毎年、市会に中小企業の振興に関する施策の実施状況を報告しなければならない。

この条例は、平成22年4月1日から施行する。






-2024.01.01作成-2024.01.01内容現在
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横浜市中小企業振興基本条例

平成22年3月29日 条例第9号

(平成22年4月1日施行)