○横浜市交通局自動車乗務員服務規程
平成19年10月1日
交通局規程第21号
横浜市交通局自動車乗務員服務規程をここに公布する。
横浜市交通局自動車乗務員服務規程
目次
第1章 総則(第1条~第4条)
第2章 勤務(第5条~第17条)
第3章 点呼(第18条・第19条)
第4章 乗客の取扱い(第20条~第24条)
第5章 事故(第25条~第29条の2)
第6章 車内点検等(第30条~第31条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この規程は、乗合自動車等(以下「自動車」という。)の運行に従事する者(以下「乗務員」という。)が常に遵守すべき執務及び運行の安全に関する服務を定め、もって事業の使命を達成することを目的とする。
(使命の自覚)
第2条 乗務員は、事業の公共性と職責の重要性を自覚し、法令、諸規程及び指示を守り、安全、確実、快適な運行を確保しなければならない。
2 乗務員は自動車を運転する際、道路交通法(昭和35年法律第105号)を遵守し、市民の模範となるよう、交通マナーの向上に努めなければならない。
3 次に掲げる事項について特に留意すること。
(1) 酒気帯び運転の禁止
(2) 信号の遵守
(3) 法定及び指定速度の遵守
(4) 歩行者等の保護
(5) シートベルトの着用
4 乗務員は、乗客又は市民に対して、公平、親切丁寧に接しなければならない。
(協力)
第3条 乗務員は、互いに協力して職務の遂行に努めなければならない。
(金銭取扱いの厳正)
第4条 乗務員は、金銭の取扱いに厳正でなければならない。
第2章 勤務
(誠実な勤務)
第5条 乗務員は、横浜市交通局職員としての品位と誇りをもって誠実に勤務しなければならない。
(出勤)
第6条 乗務員は、定められた勤務時間表の指定された時刻に出勤しなければならない。
2 出勤したときは、出退勤登録機により出勤登録をし、エンジンキーを受け取った後に所定の準備をしなければならない。
3 出勤するときは、次の物品を携帯しなければならない。
(1) 横浜市職員証
(2) 自動車運転免許証(運転手)
(3) 認印
(4) 時計
(5) 筆記用具及び手帳
(6) バスカード発行機用IDカ-ド
(7) 乗務員ハンドブック
(8) その他乗務に必要なもの
(休暇等)
第7条 休暇を取得しようとするときは、所定の手続により、所属長の承認を得なければならない。
2 休暇は、原則として勤務組合せ確定前までに申請しなければならない。
3 当日休暇は業務に支障が出るため、原則として認めない。なお、当日休暇とは、出勤日の前日19時以降に休暇等を申請し、取得することをいう。
4 急病や忌引等により、出勤日の前日19時以降にやむを得ず休暇等を申請し、取得する場合は、速やかに医師の診断書等の証するものを所属長に提出しなければならない。
5 遅刻、早退は原則として認めない。また、病気その他の理由によりやむを得ない場合であっても、勤務交替に支障のないよう速やかに届け出なければならない。なお、遅刻とは、指定出勤時刻以降に出勤することをいい、早退とは、指定退勤時刻以前に退勤することをいう。
(傷病等の場合の申し出)
第8条 傷病、疲労その他の理由により、乗務に支障をきたすおそれのある場合及び運転免許の停止、取消し等を受けたときは、遅滞なくその旨を運行管理者に申し出なければならない。
2 乗務員は、傷病のため勤務に従事できない期間が10日以上に及ぶときは、医師の診断書を添えて、状況を所属長に報告しなければならない。
(勤務変更)
第9条 乗務員の自己都合による勤務変更は認めない。
(掲示、達示事項の確認)
第10条 出勤、退勤の際は、所内の掲示を一覧しなければならない。
2 通知、警報、所内の連絡事項等が配布、回覧又は掲示されたときは、速やかに確認しておかなければならない。
(服装等の整斉)
第11条 乗務員は、勤務中は制服を正しく着用しなければならない。また、服装は、乗客に不快感を与えないよう、常に清潔、端正を心掛けなければならない。
2 業務の遂行に支障をきたすおそれのある服装をしてはならない。
3 サングラス(調光レンズを含む。)は、当局が規定するサングラス着用基準を満たす場合に限り使用できる。
4 マスクは、所属長の許可を得た場合に限り使用できる。
5 頭髪は耳や襟に被らないよう、常に清潔にする。また、女子の長髪については、束ねるなど業務に支障のないよう配慮する。
6 頭髪を染色する場合は黒色とする。
7 もみあげを長くすることや、髭を生やすことをしてはならない。
8 ピアスやネックレス等の派手な装飾品を着用してはならない。
9 前各項に規定するもののほか、乗務員の服装等に関し必要な事項については、横浜市交通局接客服の着こなしと身だしなみに関する規程(平成26年3月交通局達第1号)の定めるところによる。
(非常用具の取扱い)
第12条 乗務員は、自動車に設置されている非常扉及び消火器等の非常用具の取扱いに精通していなければならない。
(車両の清潔保持)
第13条 乗務員は、乗務する自動車内を清潔に保持しなければならない。
(車内名刺の装着)
第14条 乗務員は、乗務する自動車の定められた箇所に、車内名刺を装着しなければならない。
(非乗務)
第15条 乗務員は、勤務の都合により乗務していないとき(中休勤務における勤務を要しない時間を除く。)は、所属長又は運行管理者の指示に従い、いつでも乗務することができるように態勢を整えていなければならない。
(遵守事項)
第16条 乗務員は、次の事項を守らなければならない。
(1) 命令や指示に従い、独断を避けること。
(2) 当局施設内は静粛にし、他の執務の妨げになるような言動を慎むこと。
(3) 備品等を大切に扱い、所定の場所に整理しておくこと。
(禁止事項)
第17条 乗務員は、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 車内持込禁止物品を乗客の現存する車内に持ち込むこと。
(2) 酒気を帯びて出勤すること。
(3) 当局施設内に酒類を持ち込むこと。
(4) 当局施設内で飲酒すること。
(5) 車内及びバスターミナル等で喫煙すること。
(6) 当局施設内で喫煙すること(喫煙指定場所を除く。)。
(7) 車内で仮眠等をとること。
(8) 運行時刻前に発車すること。
(9) 乗務中職務を遂行するために必要な事項以外の事項について話をすること。
(10) 乗客又は市民に対し、不快感を与える行動をとること。
(11) 走行中に乗降口の扉をあけること。
(12) 必要最小限の私金を除き、雑誌やラジオ等の勤務に必要のない物を所持して乗務すること。
(13) 乗客その他から贈物を受けること。
(14) 許可又は特別の理由なく職務若しくは職場を離れること。
(15) 許可又は特別の理由なく職務を代行し、若しくは代行させること。
(16) 衣類又は乗務に直接必要のない物品等を車内に掛けること。
(17) 車両の各部又は広告等を故意に汚損すること。
(18) 車外の遺失物を拾うこと。
(19) 運行中に乗務員同士で挙手を行うこと。
(20) 他車及び歩行者等に対し、無用な警音器(クラクション)等を使用すること。
(21) 運行管理者の指示のある場合や非常時を除き、車内で携帯電話等の電源を入れること。
第3章 点呼
(仕業点呼)
第18条 乗務員は、交番ごとに乗務を開始するときは、次に掲げることについて運行管理者の点呼を受けなければならない。
(1) アルコール検知器による呼気確認
(2) 運行する前の点検の結果に対する報告及びその確認
(3) 健康状態その他心身の状況の申告
(4) 服装の適否、時刻等の確認
(5) 道路状況その他自動車の運行上の注意
(6) 一般注意事項、諸達示事項及びその他特別な指示事項の伝達
(終業点呼)
第19条 乗務員は、交番ごとに乗務を終了したときは、次に掲げることについて運行管理者の点呼を受けなければならない。
(1) アルコール検知器による呼気確認
(2) 終業点検の結果に対する報告及びその確認
(3) 運転、車両、道路、乗客状況及び車内点検結果その他の報告
(4) 乗務日報の提出及び携行品の返納
(5) エンジンキーの返納
第4章 乗客の取扱い
(遵守事項)
第20条 乗務員は、次に掲げる事項を守らなければならない。
(1) 乗客に対しては、公平かつ親切丁寧な取扱いをすること。
(2) 安全確保を最優先し、乗客の身体生命の保護を図ること。
(3) 運行時刻は正確を期し、乗客の利便を確保すること。
(4) 乗車料金を適正に収受すること。
(接客心得)
第21条 乗務員は、常に次に掲げる事項に留意し、乗客に接するよう努めなければならない。
(1) 乗客に対しては、常に感謝の心をもって接すること。
(2) 正しい姿勢を保ち、やわらかい態度で接すること。
(3) 乗客に対し、次の「安全運転・接遇6つの言葉」を使用すること。
ア お待たせしました。
イ ありがとうございます。
ウ 発車します、おつかまりください。
エ この先揺れますので、ご注意ください。
オ はい、次止まります。
カ ありがとうございました。
(4) 言語は、内容、音声とも明りょうであること。
(5) 質問に対しては、明快に答えること。
(6) 乗客の安全を図り、支障あるときは最善の保護手段を講ずること。
(7) 公序良俗に従い、乗客相互の秩序を維持すること。
(乗車の謝絶)
第22条 乗務員は、次に掲げる者の乗車を断わらなければならない。
(1) 車内で法令又は公序良俗に反する行為に関し、制止若しくは指示に従わない者
(2) 旅客自動車運送事業運輸規則(昭和31年運輸省令第44号)第52条に定める危険物を携帯している者
(3) 泥酔している者又は不潔な服装をしている者で、他の乗客に迷惑を及ぼすおそれのある者
(4) 付添人を伴わない重病者
(5) 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)による一類感染症、二類感染症若しくは指定感染症(入院を必要とする者に限る。)の患者(これらの患者とみなされる者を含む。)又は新感染症の所見のある者
(無料乗車)
第23条 乗務員は、次に掲げる者のほか、無料乗車をさせてはならない。
(1) 無料乗車券(特別乗車券、臨時乗車券)を提示する者
(2) 当局制服及び名札を着用し、添乗指導及び乗務交替のために乗車する者
(3) 警察手帳を提示又は制服を着用する警察官
(4) 満6才未満の小児。ただし、保護者1人につき2人までに限る。
(不正乗車券を発見した場合の処置)
第24条 乗車券の偽造又は券面の変造等、明らかに故意とみられる不正乗車の乗客を発見した場合は、その乗車券を収受し、正規の料金を収受するとともに、住所、氏名、電話番号を聞き、その乗客に対し営業所まで来所いただくことを依頼するとともに、没収した乗車券及び住所、氏名を係員に報告しなければならない。
2 前項の場合においても、乗客に対しては、冷静に応対し、言葉づかいや態度が粗暴にならないよう慎まなければならない。
第5章 事故
(事故の防止)
第25条 乗務員は、常に事故の防止に最善をつくさなければならない。
2 発車時や扉開閉時等では、指差呼称を確実に実施し、安全確認を行わなければならない。
3 車いすを乗車させる場合は、確実に固定しなければならない。
4 ベビーカーを開いたまま乗車させる場合は、確実に固定したことを確認した後、発車しなければならない。
(健康な生活の維持)
第26条 睡眠不足、過労等心身の不健全な状態は、事故の誘因となるものであるから、日ごろから健康な生活を維持し、心身ともに最良の状態で勤務するよう心掛けなければならない。
2 事業の公共性と職責の重要性を自覚し、飲酒習慣等の改善に心がけなければならず、飲酒する場合であっては、飲酒量等に留意し、酒気を帯びて出勤することのないようにしなければならない。
3 出勤前10時間以内は飲酒してはならない。
(事故の処置)
第27条 事故が発生したときは、直ちに停車し、その旨を乗客に知らせるとともに、乗客の生命の保護並びに相手方のあるときはその救護の処置を他の処置に優先して行い、車両の安全及び道路における危険防止並びに現場保存措置を迅速かつ冷静にとらなければならない。
2 前項の処置を講じた後、警察官及び運行管理者に急報しなければならない。
3 当該事故の状況を正確に把握するとともに、不必要なことをみだりに口外してはならない。
4 事故の応急処置を終了したときは、運行管理者の指示に従い、乗客の輸送を継続し、又はその便を図るとともにその旨を乗客へ告げなければならない。
(目撃者の証明)
第28条 事故が発生したときは、乗客又は目撃者から適宜の方法により迅速に事実の証明を願い、かつ、その乗客又は目撃者の住所、氏名、電話番号その他必要な事項を正確に把握しておかなければならない。
(事故の報告)
第29条 事故発生時の状況は、次の事項を正確に把握し、これを運行管理者に報告しなければならない。
(1) 発生時刻、場所、運行方向及び車両番号
(2) 関係者の住所、氏名、電話番号、年齢、性別並びに相手方が車両の場合は車種及び車両番号
(3) 発生時の乗客数
(4) 相手方の状況
(5) 被害者の救護処置及び車両の処置
(6) 目撃者の証言とその住所、氏名、電話番号
(7) その他参考となるべき事項
2 車両又は付属品のき損紛失等を確認した場合は、直ちに運行管理者に報告しなければならない。
(公務外の事故等の報告)
第29条の2 公務外において、事故等(交通違反を含む)があった場合は遅滞なく所属長に報告しなければならない。
第6章 車内点検等
(車内点検の実施)
第30条 終点及び入庫時には、乗客や遺失物等の有無について、車内最後部まで確実に点検しなければならない。なお、車内点検の結果、乗客や遺失物等を発見したときは、速やかに運行管理者へ報告しなければならない。
(遺失物の取扱い)
第30条の2 車内に遺失物を発見したときは、これを係員に提出するとともに、次の事項を報告しなければならない。
(1) 発見日時、場所
(2) 品名、数量
(3) 車両番号
(4) 路線及び方向
(5) 発見者の氏名
(6) 乗客の発見に係る場合(拾得者が権利を主張した場合に限る。)は住所、氏名、電話番号
(遺失物取扱上の注意)
第31条 遺失物の取扱いは慎重にし、みだりに内容を調べてはならない。
2 車内で遺失物を発見した乗客がその引渡しを拒んだときは、遺失物法(平成18年法律第73号)により当局から届ける旨を述べて引渡しを受けなければならない。
3 事故の場合の遺失物は、本人又は家族に引渡しを必要とするので、特に慎重に取扱い、保管しなければならない。
附則
(施行期日)
1 この規程は、公布の日から施行する。
(交通局乗合自動車車掌、運転手服務規程の廃止)
2 交通局乗合自動車車掌、運転手服務規程(昭和27年10月交通局達第9号)は、廃止する。
(交通局特定自動車車掌、運転手服務規程の廃止)
3 交通局特定自動車車掌、運転手服務規程(昭和49年12月交通局達第81号)は、廃止する。
(交通局乗合自動車運輸従業員執務心得の廃止)
4 交通局乗合自動車運輸従業員執務心得(昭和39年3月交通局達第43号)は、廃止する。
(交通局特定自動車運輸従業員執務心得の廃止)
5 交通局特定自動車運輸従業員執務心得(昭和49年12月交通局達第82号)は、廃止する。
(交通局乗合自動車車掌執務心得の廃止)
6 交通局乗合自動車車掌執務心得(昭和39年3月交通局達第44号)は、廃止する。
附則(平成21年2月交通局規程第2号)
この規程は、平成21年2月24日から施行する。
附則(平成26年3月交通局規程第11号)
この規程は、平成26年4月1日から施行する。
附則(平成26年10月交通局規程第16号)
この規程は、公布の日から施行する。
附則(平成30年3月交通局規程第3号) 抄
(施行期日)
1 この規程は平成30年3月17日から施行する。
附則(平成30年5月交通局規程第11号)
この規程は、平成30年6月1日から施行する。
附則(令和4年3月交通局規程第13号)
この規程は、令和4年4月1日から施行する。
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