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○横浜市簡易給水水道及び小規模受水槽水道における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例

平成3年12月25日

条例第56号

横浜市簡易給水水道及び小規模受水槽水道における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例をここに公布する。

横浜市簡易給水水道及び小規模受水槽水道における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 簡易給水水道(第3条―第12条)

第3章 小規模受水槽水道(第13条―第16条)

第4章 監督(第17条―第19条)

第5章 雑則(第20条・第21条)

第6章 罰則(第22条―第25条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、簡易給水水道の布設及び管理並びに小規模受水槽水道の管理について環境衛生上必要な事項を定めることにより、安全で衛生的な飲料水の確保を図り、もって利用者の健康を保護するとともに、公衆衛生の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 水道 水道法(昭和32年法律第177号。以下「法」という。)第3条第1項に規定する水道をいう。

(2) 水道事業 法第3条第2項に規定する水道事業をいう。

(3) 専用水道 法第3条第6項に規定する専用水道をいう。

(4) 簡易専用水道 法第3条第7項に規定する簡易専用水道をいう。

(5) 簡易給水水道 水道事業の用に供する水道及び専用水道以外の水道であって、地下水を水源として飲料水を供給するものをいう。ただし、専ら1戸の住宅に供給するものを除く。

(6) 小規模受水槽水道 水道事業の用に供する水道、専用水道及び簡易専用水道以外の水道であって、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とし、かつ、その水を受けるための水槽を設けて飲料水を供給するものをいう。ただし、専ら1戸の住宅に供給するものを除く。

(7) 水道施設 簡易給水水道のための取水施設、貯水施設、導水施設、浄水施設、送水施設及び配水施設であって、当該水道の設置者の管理に属するものをいう。

(8) 地下式受水槽等 次のいずれかに該当する小規模受水槽水道の受水槽をいう。

 受水槽の天井、底又は周壁が建築物の他の部分と兼用しているもの

 に定めるもののほか、受水槽の外面の一部が地面と接して設置されているか、又は受水槽の全部若しくは一部が埋設されているもの

(9) 布設工事 水道施設の新設又は規則で定めるその増設若しくは改造の工事をいう。

(10) 設置者 簡易給水水道又は小規模受水槽水道(以下「簡易給水水道等」という。)の所有者又は所有者以外の者で、当該水道の管理に関する権原を有するものをいう。

(平22条例51・一部改正)

第2章 簡易給水水道

(水質基準)

第3条 簡易給水水道により供給される水は、次の各号に掲げる要件を備えるものでなければならない。

(1) 病原生物に汚染され、又は病原生物に汚染されたことを疑わせるような生物若しくは物質を含むものでないこと。

(2) シアン、水銀その他の有毒物質を含まないこと。

(3) 銅、鉄、フッ素、フェノールその他の物質をその許容量を超えて含まないこと。

(4) 異常な酸性又はアルカリ性を呈しないこと。

(5) 異常な臭味がないこと。ただし、消毒による臭味を除く。

(6) 外観は、ほとんど無色透明であること。

2 前項各号の基準に関して必要な事項は、規則で定める。

(施設基準)

第4条 簡易給水水道は、原水の質、地理的条件、当該水道の形態等に応じ、取水施設、貯水施設、導水施設、浄水施設、送水施設及び配水施設の全部又は一部を有すべきものとし、取水施設及び浄水施設は、それぞれ次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

(1) 取水施設は、できるだけ良質の原水を取り入れることができるものであること。

(2) 浄水施設は、前条の規定による水質基準に適合する浄水を得るのに必要な消毒設備その他の設備を備えていること。

2 水道施設の位置及び配列は、その布設及び維持管理が容易になるようにしなければならない。

3 水道施設の構造及び材質は、水圧、土圧、地震力その他の荷重に対して充分な耐力を有し、かつ、水が汚染され、又は漏れるおそれがないものでなければならない。

4 前3項に規定するもののほか、水道施設の布設及び構造に関して必要な基準は、規則で定める。

(確認)

第5条 簡易給水水道の布設工事をしようとする者は、その工事に着手する前に、当該工事の設計が前条の規定による施設基準に適合するものであることについて、市長の確認を受けなければならない。

(確認の申請)

第6条 前条の確認の申請をするときは、申請書に、規則で定める当該工事の設計に関する書類及び図面を添えて、市長に提出しなければならない。

2 市長は、前項の申請を受理した場合において、当該工事の設計が第4条の規定による施設基準に適合することを確認したときは、申請者にその旨を通知し、適合しないと認めたとき、又は申請書の添付書類によっては適合するかしないかを判断することができないときは、その適合しない点を指摘し、又はその判断することができない理由を付して、申請者にその旨を通知しなければならない。

3 前項の通知は、第1項の申請を受理した日から起算して30日以内に、書面をもってしなければならない。

(給水開始前の検査及び届出)

第7条 簡易給水水道の設置者は、当該簡易給水水道の給水を開始しようとするときは、あらかじめ、規則の定めるところにより、水質検査及び施設検査を行わなければならない。

2 簡易給水水道の設置者は、前項の規定による水質検査及び施設検査を行ったときは、当該簡易給水水道の給水を開始する前に、これらの検査の結果を市長に届け出なければならない。

(変更等の届出)

第8条 簡易給水水道の設置者は、第6条第1項に規定する申請書に記載した事項を変更し、又は当該簡易給水水道を廃止したときは、速やかに、市長に届け出なければならない。

(水質検査)

第9条 簡易給水水道の設置者は、規則の定めるところにより、定期及び臨時の水質検査を行わなければならない。

(管理状況の定期検査等)

第10条 簡易給水水道の設置者は、当該簡易給水水道の管理について、規則の定めるところにより、定期に、市長の指定する者の検査を受けなければならない。

2 簡易給水水道の設置者は、前項の規定による検査を受けたときは、速やかに、その結果を市長に報告しなければならない。

(平9条例75・平22条例51・一部改正)

(衛生上の措置)

第11条 簡易給水水道の設置者は、規則の定めるところにより、水道施設の管理に関し、衛生上必要な措置を講じなければならない。

(給水の緊急停止等)

第12条 簡易給水水道の設置者は、当該簡易給水水道により供給する水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、直ちに、給水を停止し、かつ、その水を使用することが危険である旨を関係者に周知させる措置を講じなければならない。

2 前項の規定により給水を停止したときは、簡易給水水道の設置者は、直ちに、その旨を市長に報告しなければならない。

第3章 小規模受水槽水道

(給水開始の届出)

第13条 小規模受水槽水道の設置者は、当該小規模受水槽水道の給水を開始したときは、速やかに、市長に届け出なければならない。

(変更等の届出)

第14条 小規模受水槽水道の設置者は、前条の規定により給水を開始したときに届け出た事項を変更し、又は当該小規模受水槽水道を廃止したときは、速やかに、市長に届け出なければならない。

(管理基準等)

第15条 小規模受水槽水道の設置者は、規則で定める基準に従い、当該小規模受水槽水道を管理しなければならない。

2 小規模受水槽水道の設置者は、前項の規定による管理の状況について、定期に、市長に報告しなければならない。ただし、当該小規模受水槽水道の受水槽が次条第1項各号に該当する小規模受水槽水道その他市長が管理上適切と認める小規模受水槽水道については、この限りでない。

(平22条例51・一部改正)

(管理状況の定期検査等)

第16条 小規模受水槽水道の設置者は、次のいずれかに該当する小規模受水槽水道の受水槽を設置している場合には、当該小規模受水槽水道の管理について、規則の定めるところにより、定期に、市長の指定する者の検査を受けなければならない。

(1) 受水槽の有効容量が8立方メートルを超えるもの

(2) 前号に定めるもののほか、受水槽が地下式受水槽等であるもの

2 小規模受水槽水道の設置者は、前項の規定による検査を受けたときは、速やかに、その結果を市長に報告しなければならない。

(平9条例75・平22条例51・一部改正)

第4章 監督

(改善の指示等)

第17条 市長は、簡易給水水道について、当該水道施設が第4条の規定による施設基準に適合しなくなったと認めるときは、当該簡易給水水道の設置者に対し、期間を定めて、当該施設を改善すべき旨を指示することができる。

2 市長は、簡易給水水道等の管理が第11条の規定又は第15条第1項の規則で定める基準に適合していないと認めるときは、当該簡易給水水道等の設置者に対し、期間を定めて、当該簡易給水水道等の管理に関し、必要な措置を採るべき旨を指示することができる。

(平22条例51・一部改正)

(給水停止命令)

第18条 市長は、簡易給水水道等の設置者が前条の規定に基づく指示に従わない場合において、給水を継続させることが当該簡易給水水道等の利用者の健康を害すると認めるときは、その指示に係る事項を履行するまでの間、当該簡易給水水道等による給水を停止するよう命ずることができる。

(平22条例51・一部改正)

(勧告及び公表)

第18条の2 市長は、次のいずれかに該当する者に対して、期限を定めて、必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(1) 第5条の規定による市長の確認を受けないで簡易給水水道の布設工事に着手した者

(2) 第7条第1項の規定に違反して水質検査又は施設検査を行わなかった者

(3) 第9条の規定に違反した者

(4) 第10条第1項の規定に違反した者

(5) 第16条第1項の規定に違反した者

2 市長は、前項の規定により勧告を受けた者が、正当な理由なく当該勧告に従わないときは、その旨その他規則で定める事項を公表することができる。

3 市長は、前項の規定による公表をしようとするときは、当該勧告を受けた者に対し、あらかじめ、その理由を通知するとともに、意見を述べる機会を与えるものとする。

(平22条例51・追加)

(報告の徴収及び立入検査)

第19条 市長は、簡易給水水道の布設又は管理の適正を確保するために必要があると認めるときは、当該簡易給水水道の設置者から工事の施行状況若しくは水道施設の管理について必要な報告を求め、又は当該職員をして簡易給水水道の工事現場、水道施設のある場所若しくは設置者の事務所に立ち入らせ、工事の施行状況、水道施設、水質若しくは必要な帳簿書類を検査させることができる。

2 市長は、小規模受水槽水道の管理の適正を確保するために必要があると認めるときは、当該小規模受水槽水道の設置者から小規模受水槽水道の管理について必要な報告を求め、又は当該職員をして小規模受水槽水道のある場所若しくは設置者の事務所に立ち入らせ、その施設、水質若しくは必要な帳簿書類を検査させることができる。

3 前2項の規定により立入検査を行う場合には、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

4 第1項又は第2項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(平22条例51・一部改正)

第5章 雑則

第20条 削除

(平9条例75)

(委任)

第21条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

第6章 罰則

第22条 第12条第1項の規定に違反した者は、300,000円以下の罰金に処する。

(平22条例51・一部改正)

第23条 第18条の規定による給水停止命令に違反した者は、200,000円以下の罰金に処する。

(平22条例51・全改)

第24条 第19条第1項又は第2項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は当該職員の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、50,000円以下の罰金に処する。

(平22条例51・一部改正)

第25条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前3条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、各本条の罰金刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成4年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際現に簡易給水水道の布設工事に着手し、又は給水を開始している設置者は、第5条の規定による確認を受けた者とみなす。

3 前項の規定により確認を受けた者とみなされた者は、この条例の施行の日から6月以内に、第7条第1項の規定による水質検査及び施設検査を行い、その結果を市長に届け出なければならない。

4 この条例の施行の際現に小規模受水槽水道の給水を開始している設置者は、この条例の施行の日から6月以内に、市長に届け出なければならない。

5 前項の届出は、第14条の規定の適用については、第13条の規定による届出とみなす。

(平成9年12月条例第75号)

この条例は、平成10年4月1日から施行する。

(平成22年12月条例第51号)

(施行期日)

1 この条例は、平成23年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の横浜市簡易給水水道及び小規模受水槽水道における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例(以下「新条例」という。)第10条第2項又は第16条第2項の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後に新条例第10条第1項又は第16条第1項の規定による検査を受けた場合について適用する。

3 施行日前にこの条例による改正前の横浜市簡易給水水道及び小規模受水槽水道における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例第17条の規定によってなされた命令は、新条例第17条の規定によってなされた指示とみなす。

4 新条例第18条の2の規定は、施行日以後に同条第1項各号に該当する者について適用する。

5 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。






-2024.10.01作成-2024.10.01内容現在
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横浜市簡易給水水道及び小規模受水槽水道における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例

平成3年12月25日 条例第56号

(平成23年4月1日施行)

体系情報
第5編 保健衛生、経済/第7類 保健衛生/第3章 環境衛生
沿革情報
平成3年12月25日 条例第56号
平成9年12月25日 条例第75号
平成22年12月24日 条例第51号