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○横浜市消費生活条例

平成8年3月28日

条例第13号

横浜市消費生活条例をここに公布する。

横浜市消費生活条例

目次

第1章 総則(第1条―第6条)

第2章 横浜市消費生活審議会(第7条―第12条)

第3章 消費者の主体的活動への支援(第13条―第18条)

第4章 適正な事業活動の確保

第1節 安全な商品又はサービスの確保(第19条―第22条)

第2節 適正な表示及び包装の確保(第23条・第24条)

第3節 適正な取引の確保(第25条―第30条)

第4節 生活関連商品等の安定的な供給の確保(第31条―第35条)

第5節 調査、公表等(第36条―第38条)

第5章 消費者被害の救済(第39条―第45条)

第5章の2 消費生活施策拠点施設(第45条の2)

第6章 雑則(第46条・第47条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、消費者と事業者との間の情報の質及び量、交渉力等の格差にかんがみ、消費生活に関し、消費者の主体的活動への支援、適正な事業活動の確保、消費者被害の救済その他横浜市(以下「市」という。)が実施する施策について必要な事項を定めることにより、市民の安全で快適な消費生活の実現を図ることを目的とする。

(平17条例122・一部改正)

(基本理念)

第2条 前条の目的を達成するため、市、消費者及び事業者は、相互の協力と信頼を基調として、次に掲げる事項について、消費者の権利の確立を図るものとする。

(1) 商品又はサービスによって、生命及び身体を侵されることなく消費生活を営むこと。

(2) 消費生活を営む上で必要な知識について学習し、及び教育を受けること。

(3) 消費生活を営む上で必要な情報の提供を速やかに受けること。

(4) 消費生活において、商品又はサービスについての適正な表示により、適切な判断及び自由な選択を行うこと。

(5) 消費生活において、取引を適正な方法及び条件により行うこと。

(6) 消費生活において、不当に受けた被害から速やかに救済されること。

(7) 消費生活に関する施策について意見を表明し、及び参加すること。

2 消費者の主体的活動への支援に当たっては、前項に定める消費者の権利の確立に関して事業者による適正な事業活動の確保が図られるとともに、消費者の年齢その他の特性に配慮されなければならない。

3 消費生活に関する施策の推進は、高度情報通信社会の進展への的確な対応及び消費生活における国際化の進展に配慮して行われなければならない。

(平17条例122・一部改正)

(市の責務等)

第3条 市は、市民の安全で快適な消費生活の実現を図るため、経済社会の進展に対応した総合的な施策を策定し、及び実施する責務を有する。

(平17条例122・一部改正)

第3条の2 事業者は、その事業活動を行うに当たっては、市が実施する消費生活に関する施策に協力するとともに、安全な商品及びサービスを適正に供給する責務を有する。

2 事業者は、その供給する商品及びサービスについて、消費者に対し必要な情報を明確かつ平易に提供する責務を有する。

3 事業者は、消費者との取引に際して、消費者の知識、経験、財産の状況等に配慮する責務を有する。

4 事業者は、消費者との間に生じた苦情を適切かつ速やかに処理するために必要な体制の整備に努め、当該苦情を適切に処理する責務を有する。

5 事業者は、その供給する商品及びサービスについて品質等を向上させ、その事業活動に関し自らが遵守すべき基準を作成すること等により消費者の信頼を確保するよう努めなければならない。

6 事業者団体は、事業者の自主的な取組を尊重しつつ、事業者と消費者との間に生じた苦情の処理の体制の整備、事業者自らがその事業活動に関し遵守すべき基準の作成の支援その他の消費者の信頼を確保するための自主的な活動に努めるものとする。

(平17条例122・追加)

第3条の3 消費者は、自ら消費生活に関する知識を深め、主体的かつ合理的に行動するよう努めなければならない。

2 消費者団体は、消費生活に関する情報の収集及び提供並びに意見の表明、消費者に対する啓発及び教育、消費者の被害の防止及び救済のための活動その他の消費者の消費生活の安定及び向上を図るための自主的な活動に努めるものとする。

(平17条例122・追加)

(環境への配慮)

第4条 市、消費者及び事業者は、良好な環境が市民の健康で文化的な生活に欠くことのできないものであることを認識し、消費生活が環境に配慮して営まれるよう、それぞれが積極的な役割を果たすものとする。

2 市は、消費生活に関する施策の策定及び実施に当たっては、消費者及び事業者が環境への負荷(人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。次項及び第4項において同じ。)の低減を図ることができるよう努めなければならない。

3 消費者は、商品の選択、使用若しくは廃棄又はサービスの選択若しくは利用に際して、環境への負荷を低減するよう努めなければならない。

4 事業者は、事業活動を行うに当たっては、環境への負荷の低減及び消費者の環境に配慮した自主的な努力への協力に努めなければならない。

(国又は他の地方公共団体との相互協力)

第5条 市は、消費生活に関する施策を実施するに当たり、必要があるときは、国又は他の地方公共団体に対して、協力を求めるものとする。

2 市は、国又は他の地方公共団体が実施する消費生活に関する施策について、協力を求められたときは、これに応ずるものとする。

(国又は県への措置要求等)

第6条 市長は、市民の安全で快適な消費生活の実現を図るために必要があると認めるときは、国又は神奈川県に対して、意見を述べ、又は必要な措置をとるよう求めるものとする。

第2章 横浜市消費生活審議会

(設置)

第7条 市長の諮問に応じ、消費生活に関する重要な事項を調査審議し、消費者被害の救済に関するあっせん及び調停を行い、並びに消費者の消費生活に係る訴訟の援助に関する事項を調査審議するため、市長の附属機関として、横浜市消費生活審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、消費生活に関する重要な事項について、市長に意見を述べることができる。

(組織)

第8条 審議会は、委員20人以内をもって組織する。

2 委員は、次の各号に掲げる者のうちから、市長が任命する。

(1) 学識経験のある者

(2) 消費者

(3) 事業者

(4) 前3号に掲げる者のほか、市長が必要と認める者

(平17条例122・一部改正)

(委員の任期)

第9条 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 委員は、再任されることができる。

(会長及び副会長)

第10条 審議会に、会長及び副会長1人を置く。

2 会長及び副会長は、委員の互選によって定める。

3 会長は、審議会を代表し、会務を総理し、会議の議長となる。

4 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。

(部会)

第11条 審議会に、規則で定めるところにより、部会を置くことができる。

2 部会の委員は、審議会の委員のうちから、会長が指名する。

3 部会に、部会長を置き、部会長は、部会の委員の互選によって定める。

(専門委員)

第12条 審議会に、特別の事項を調査研究させる必要があるときは、専門委員を置くことができる。

2 専門委員は、学識経験のある者その他市長が必要と認める者のうちから、市長が任命する。

3 専門委員は、当該特別の事項に関する調査研究が終了したときは、解任されたものとする。

第3章 消費者の主体的活動への支援

(学習条件の整備及び消費者教育の推進等)

第13条 市は、消費者の消費生活に関する自発的な学習等を支援するため、必要な条件の整備に努めるものとする。

2 市は、学校、地域、家庭、職域その他の様々な場を通じて、消費者が主体的かつ合理的な消費生活を営むために必要な教育の推進及び知識の普及に努めるものとする。

(平17条例122・一部改正)

(情報の提供等)

第14条 市は、消費者が経済社会の変化に対応した消費生活を営むために必要な情報の収集、整理及び消費者への速やかな提供に努めるものとする。

(消費者の意見の反映)

第15条 市長は、市民の安全で快適な消費生活の実現に資するため、広く消費者の意見、要望等を把握し、市の消費生活に関する施策に反映させるよう努めるものとする。

(消費生活推進員)

第16条 市長は、市民の安全で快適な消費生活の推進に熱意と識見を有する者のうちから、消費生活推進員を委嘱することができる。

2 消費生活推進員は、消費生活に関する知識の普及及び消費者の自主的な活動を推進するとともに、市が実施する消費生活に関する施策への協力その他の活動を行う。

(消費者団体の自主的な活動の促進)

第16条の2 市長は、市民の安全で快適な消費生活の実現に資するため、消費者団体の自主的な活動が促進されるよう必要な施策を講ずるものとする。

(平17条例122・追加)

(消費者と事業者の交流の機会の確保)

第17条 市長は、消費者の意見が事業者の事業活動に反映されるよう消費者と事業者との対話その他交流の機会の確保に努めるものとする。

(市長への申出)

第18条 市民は、消費生活上の支障の発生又は拡大を防止するため、市長がこの条例に定める措置をとる必要があると認めるときは、市長に対して、その旨を申し出ることができる。

2 市長は、前項の規定による申出に係る支障が広く市民の消費生活に影響を与えるものであると認めるときは、適切な措置をとるものとする。

第4章 適正な事業活動の確保

第1節 安全な商品又はサービスの確保

(危険な商品又はサービスの供給の禁止等)

第19条 事業者は、消費者の生命又は身体に危害を及ぼし、又は及ぼすおそれがある商品又はサービスを消費者に供給してはならない。

2 事業者は、その商品又はサービスが消費者の生命又は身体に危害を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることが明らかになったときは、当該事実の発表、当該商品又はサービスの供給の中止、当該商品の回収その他の危害の発生又は拡大を防止するために必要な措置をとらなければならない。

(危害に関する調査及び情報提供等)

第20条 市長は、商品又はサービスが消費者の生命又は身体に危害を及ぼす疑いがあると認めるときは、当該商品又はサービスについて、必要な調査を行うものとする。

2 市長は、前項の調査のみによっては同項の疑いを解消することが困難であると認めるときは、当該商品又はサービスを供給する事業者に対して、資料の提出その他の方法により、当該商品又はサービスが当該危害に関して安全であることを立証するよう求めることができる。

3 市長は、第1項の調査又は前項の規定による立証の結果、消費者の生命又は身体の安全を確保するために必要があると認めるときは、当該調査又は立証の経過又は結果に関する情報を消費者に提供するものとする。

(危険な商品又はサービスについての勧告)

第21条 市長は、商品又はサービスが消費者の生命又は身体に危害を及ぼし、又は及ぼすおそれがあると認定したときは、当該商品又はサービスを供給する事業者に対して、当該商品又はサービスの供給の中止、当該商品の回収その他の危害の発生又は拡大を防止するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

2 市長は、前項の規定による認定をしようとするときは、あらかじめ、審議会に諮るものとする。

(危険な商品又はサービスの公表等)

第22条 市長は、商品又はサービスが消費者の生命又は身体に重大な危害を及ぼし、又は及ぼすおそれがある場合において、当該危害の発生又は拡大を防止するために緊急の必要があると認めるときは、直ちに、当該商品又はサービスの名称、これを供給する事業者の住所及び氏名又は名称その他必要な事項を公表するものとする。

2 前項の規定による公表があったときは、当該事業者は、直ちに、当該商品又はサービスの供給の中止、当該商品の回収その他の危害の発生又は拡大を防止するために必要な措置をとらなければならない。

第2節 適正な表示及び包装の確保

(適正な表示の確保)

第23条 事業者は、商品又はサービスの性質に応じ、次に掲げる事項を適正に表示するよう努めなければならない。

(1) 商品又はサービスについて、品質その他の内容並びに当該商品又はサービスを供給する事業者の住所及び氏名又は名称

(2) 商品又はサービスについて、販売又は提供の価格及び質量、容積、時間、回数等の単位当たりの価格

(3) 商品又はサービスについて、消費者に供給した後の保証の内容

(4) 自動販売機その他これに類する機械により供給する商品又はサービスについて、その内容及び取引条件並びに当該事業者との連絡に必要な事項

(5) 再利用又は再生利用が可能な商品について、その方法

(6) 廃棄に際して特別な注意を必要とする商品について、その廃棄の方法

(7) 使用又は利用の方法によっては消費者の生命又は身体に危害が発生することが予測される商品又はサービスについて、当該危害の具体的内容及びその発生を回避するための使用又は利用の方法

2 市長は、消費者が商品を購入し、使用し、若しくは廃棄し、又はサービスを購入し、若しくは利用するに当たり、適切な選択及び判断を行うために必要があると認めるときは、商品又はサービスごとに表示すべき事項及びその方法について事業者が守るべき基準を定めることができる。

3 市長は、前項の基準を定めようとするときは、あらかじめ、審議会に諮るものとする。当該基準を変更し、又は廃止しようとするときも、また、同様とする。

4 市長は、第2項の基準を定めたときは、これを告示するものとする。当該基準を変更し、又は廃止したときも、また、同様とする。

5 市長は、事業者が第2項の基準に違反していると認めるときは、当該事業者に対して、当該基準を遵守するよう指導し、又は勧告することができる。

(包装の適正化)

第24条 事業者は、商品の包装(容器を含む。以下同じ。)について、商品の内容を誇張する等の過大な包装を行わないよう努めなければならない。

2 事業者は、資源の節約に資する商品の包装に努めるとともに、包装が不要となったときは、適正に再利用され、若しくは再生利用され、又は廃棄されるよう配慮しなければならない。

3 事業者は、消費者に危害が及ぶことがないようにするため、包装の安全性を確保しなければならない。

第3節 適正な取引の確保

(広告の適正化)

第25条 事業者は、商品又はサービスの広告について、虚偽又は誇大な表現その他消費者が選択を誤るおそれがある表現をしてはならない。

(計量の適正化)

第26条 事業者は、商品又はサービスの供給に当たっては、消費者が不利益を被ることがないようにするため、適正な計量の実施に努めなければならない。

2 市長は、消費者と事業者との間の取引について、適正な計量の実施を確保するために必要な施策を講ずるものとする。

(不当な取引行為の禁止)

第27条 市長は、事業者が消費者との間で行う取引に関して、次のいずれかに該当する行為を、不当な取引行為として規則で定めることができる。

(1) 消費者に対して、販売の意図を隠し、又は商品若しくはサービスの内容、取引条件、取引の仕組み等について、重要な情報を提供せず、若しくは誤信を招く情報を提供して、契約の締結を勧誘し、又は契約を締結させる行為

(2) 消費者の自発的意思を待つことなく執ように説得し、消費者の知識、経験若しくは判断力の不足に乗じ、消費者を心理的に不安な状態に陥らせる等して、契約の締結を勧誘し、又はこれらにより消費者の十分な意思形成のないまま契約を締結させる行為

(3) 消費者に不当な不利益をもたらすことが明白な事項を内容とする契約を締結させる行為

(4) 消費者が他の事業者から商品又はサービスを購入することを条件又は原因として、当該消費者に対して、当該購入に要する資金の貸付けその他の信用の供与をする契約において、当該購入に係る他の事業者の行為が前3号のいずれかの行為に該当することを知りながら、契約の締結を勧誘し、又は契約を締結させる行為

(5) 消費者又はその関係人を欺き、威迫し、困惑させる等の不当な手段を用いて、当該消費者又はその関係人に契約(契約の成立若しくは存続又はその内容について当事者間で争いのあるものを含む。)に基づく債務の履行を請求し、又は債務を履行させる行為

(6) 契約に基づく債務の完全な履行がない旨の消費者からの苦情に対して、適切な処理をせず、履行をいたずらに遅延させ、又は不当に拒否する行為

(7) 消費者が他の事業者から商品又はサービスを購入することを条件又は原因として、当該消費者に対して、当該購入に要する資金の貸付けその他の信用の供与をする契約において、当該購入に係る当該他の事業者に対して生じている事由をもってする当該消費者の正当な根拠に基づく対抗にもかかわらず、不当な手段を用いて、当該消費者又はその関係人に契約に基づく債務の履行を請求し、又は債務を履行させる行為

(8) 消費者の正当な根拠に基づく契約の申込みの撤回、契約の解除若しくは取消しの申出又は契約の無効の主張に際し、これらを妨げて、契約の成立若しくは存続を強要し、又は契約の申込みの撤回、契約の解除若しくは取消し若しくは契約の無効の主張が有効に行われたにもかかわらず、これらによって生じた債務の履行をいたずらに遅延させ、若しくは不当に拒否する行為

2 事業者は、消費者と取引を行うに当たっては、前項の不当な取引行為を行ってはならない。

(平17条例122・一部改正)

(不当な取引行為に関する調査及び情報提供)

第28条 市長は、事業者が行う取引行為が前条第1項の不当な取引行為に該当する疑いがあると認めるときは、当該取引行為について、必要な調査を行うものとする。

2 市長は、前項の調査の結果、当該取引行為による被害の発生又は拡大を防止するために必要があると認めるときは、当該取引行為に関する情報を消費者に提供するものとする。

(不当な取引行為についての勧告等)

第29条 市長は、事業者が第27条第2項の規定に違反していると認めるときは、当該事業者に対して、当該違反行為を是正するよう指導し、又は勧告することができる。

(不当な取引行為の公表)

第30条 市長は、第27条第2項の規定に違反する事業者の行為により多数の消費者に被害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、その被害の発生又は拡大を防止するために緊急の必要があると認めるときは、当該違反行為の内容、当該事業者の住所及び氏名又は名称その他必要な事項を公表することができる。

第4節 生活関連商品等の安定的な供給の確保

(生活関連商品等の調査等)

第31条 市長は、日常生活と関連性の高い商品若しくはサービス又はこれらの原材料その他のもの(以下「生活関連商品等」という。)のうち必要と認めるものについて、価格の動向、需給及び流通の状況その他必要な事項の調査を行うものとする。

2 市長は、市民の消費生活の安定を図るため、生活関連商品等の円滑な供給を確保する必要があると認めるときは、事業者に対して、当該生活関連商品等の供給その他必要な措置をとるよう要請することができる。

(特定商品等の指定)

第32条 市長は、生活関連商品等が不足し、又は不足するおそれがある場合、その価格が異常に上昇し、又は上昇するおそれがある場合その他消費者に著しく不利益となるおそれがある場合において、必要があると認めるときは、当該生活関連商品等を特別の調査を要する生活関連商品等(以下「特定商品等」という。)として指定することができる。

2 市長は、前項の規定により特定商品等を指定したときは、これを告示するものとする。指定を解除したときも、また、同様とする。

(特定商品等の調査)

第33条 市長は、前条第1項の規定により特定商品等を指定したときは、その不足又は価格の上昇の状況又は要因その他必要な事項について、調査を行うものとする。

(生活関連商品等に関する情報提供)

第34条 市長は、生活関連商品等の円滑な供給若しくは価格の安定又は消費者の商品若しくはサービスの適切な選択を確保するために必要があると認めるときは、第31条第1項又は前条の調査により得た情報を消費者に提供するものとする。

(不適正な行為についての勧告)

第35条 市長は、第33条の調査の結果、特定商品等を供給する事業者がその円滑な流通を不当に妨げ、又は著しく不適正な価格で当該特定商品等を供給していると認定したときは、当該事業者に対して、当該行為を是正するよう勧告することができる。

2 市長は、前項の規定による認定をしようとするときは、あらかじめ、審議会に諮るものとする。

第5節 調査、公表等

(立入調査等)

第36条 市長は、第20条第1項第28条第1項若しくは第33条の調査又は第23条第5項の規定による指導若しくは勧告を行うために必要な限度において、事業者に対して、報告を求め、又はその職員に事業者の事務所、事業所その他事業に関係のある場所に立ち入らせ、帳簿、書類その他の物件を調査させ、若しくは関係人に質問させることができる。

2 市長は、第20条第1項の調査を行うため、必要最小限度の数量の商品又は事業者がサービスを提供するために使用する物若しくはサービスに関する資料(以下「商品等」という。)の提出を求めることができる。

3 第1項の規定により立入調査又は質問を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

4 市長は、第2項の規定により事業者から商品等の提出を受けたときは、当該事業者に対して、正当な補償を行うものとする。

5 第1項の規定による立入調査及び質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(公表)

第37条 市長は、事業者が次のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を公表することができる。ただし、当該事業者に正当な理由がある場合は、この限りでない。

(1) 第20条第2項の規定による立証をせず、又は虚偽の資料若しくは方法によりこれをしたとき。

(2) 第21条第1項第23条第5項第29条又は第35条第1項の規定による勧告に従わないとき。

(3) 前条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。

(4) 前条第2項の規定による商品等の提出を拒んだとき。

2 市長は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、審議会に諮るものとする。

(意見の聴取)

第38条 市長は、前条第1項の規定による公表をしようとする場合において、必要があると認めるときは、当該事業者に対して、あらかじめ、その旨を通知し、意見の聴取を行うものとする。ただし、当該事業者が正当な理由なく意見の聴取に応じないとき、又は当該事業者の所在が不明で通知できないときは、この限りでない。

第5章 消費者被害の救済

第39条 削除

(平17条例122)

(助言その他の措置等)

第40条 市長は、消費者から事業者の事業活動により消費生活上の被害を受けた旨の申出があったときは、当該被害からの救済のために必要な当該消費者ヘの助言その他の措置をとるものとする。

2 市長は、前項の措置をとるために必要があると認めるときは、当該被害に係る事業者その他の関係人に対して、説明、報告又は資料の提出を求めることができる。

(あっせん及び調停)

第41条 市長は、前条第1項の措置をとったにもかかわらず解決することが困難な紛争について、その公正かつ速やかな解決を図るため、審議会のあっせん又は調停に付すことができる。

(訴訟の援助)

第42条 市長は、事業者の事業活動により被害を受けた消費者(以下「被害者」という。)が事業者に対し訴訟を提起する場合又は事業者に訴訟を提起された場合において、次に掲げる要件(特に緊急を要する場合その他市長が適当と認める場合は、第3号に掲げる要件を除く。)を満たすときは、当該被害者に当該訴訟に係る経費(以下「訴訟資金」という。)の貸付けその他訴訟活動に必要な援助を行うことができる。

(1) 同一又は同種の原因による被害が多数発生し、又は発生するおそれがあること。

(2) 当該訴訟資金の額が損害の額を超え、又は超えるおそれがある等当該被害者が援助を受けなければ当該訴訟を提起し、維持し、又は応訴することが困難であること。

(3) 当該被害に係る紛争が審議会のあっせん又は調停に付されていること。

(4) 当該被害者が当該貸付けの申込みの日前3月以上引き続き市内に住所を有していること。

(訴訟資金の範囲及び額等)

第43条 訴訟資金の貸付けの範囲は、当該訴訟の遂行に要する裁判手続費用、弁護士費用その他規則で定める費用とする。

2 訴訟資金の貸付けの額及び償還期限は、規則で定める。

3 訴訟資金の貸付金は、無利子とする。

(貸付けの申込み及び決定)

第44条 訴訟資金の貸付けを受けようとする者は、規則で定めるところにより、市長に申し込まなければならない。

2 市長は、前項の規定による申込みが第42条の要件に該当すると認めるときは、審議会に諮り、当該申込みについて、訴訟資金の貸付けの適否、範囲及び額を決定するものとする。

(貸付金の償還等)

第45条 訴訟資金の貸付けを受けた者は、その償還期限が到来したときは、速やかに、貸付金の全額を返還しなければならない。ただし、規則で定める場合においては、市長は、直ちに、貸付金の全額を返還させ、又は貸付金の返還を猶予し、若しくは貸付金を分割して返還させることができる。

2 訴訟資金の貸付けを受けた者が当該訴訟の結果得た額が当該貸付金の額に満たなかった場合その他規則で定める場合は、前項の規定にかかわらず、市長は、貸付金の全部又は一部の返還を免除することができる。

第5章の2 消費生活施策拠点施設

(平17条例122・追加)

第45条の2 市は、横浜市消費生活総合センター(横浜市消費生活総合センター条例(昭和49年6月横浜市条例第39号)に基づき設置された施設をいう。)を、消費者教育、消費生活に関する相談及び苦情の処理等の事業を実施し、もって市民の安全で快適な消費生活の実現に寄与するための拠点施設とするものとする。

(平17条例122・追加、平27条例80・一部改正)

第6章 雑則

(適用除外)

第46条 第4章第1節の規定は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第2条第1項に規定する医薬品については、適用しない。

2 第4章及び第5章の規定は、次に掲げるものについては、適用しない。

(1) 医師、歯科医師その他これらに準ずる者として規則で定める者により行われる診療行為及びこれに準ずる行為

(2) 商品若しくはサービス又はこれらの原材料その他のものの価格で、法令に基づいて規制されているもの

(平23条例50・平26条例57・一部改正)

(委任)

第47条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、平成8年10月1日から施行する。

(平成17年12月条例第122号)

この条例は、公布の日から施行する。ただし、第27条第1項第1号から第3号まで及び第5号の改正規定は、平成18年4月1日から施行する。

(平成23年12月条例第50号)

(施行期日)

1 この条例は、平成24年4月1日から施行する。

(平成26年9月条例第57号)

この条例は、平成26年11月25日から施行する。

(平成27年12月条例第80号) 抄

(施行期日)

1 この条例は、平成28年4月1日から施行する。






-2024.01.01作成-2024.01.01内容現在
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横浜市消費生活条例

平成8年3月28日 条例第13号

(平成28年4月1日施行)

体系情報
第5編 保健衛生、経済/第8類 済/第4章 消費生活
沿革情報
平成8年3月28日 条例第13号
平成17年12月28日 条例第122号
平成23年12月22日 条例第50号
平成26年9月25日 条例第57号
平成27年12月25日 条例第80号