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横浜みなみ薫保育園 第三者評価結果 保育分野(保育)

総括(平成28年度)

基本情報

施設名 横浜みなみ薫保育園
所在地 〒232-0013 南区山王町4-25種田ビル1・2F
電話番号 045-334-7001
評価年度 平成28年度
評価機関 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
結果公表 2016年10月13日
結果に要した期間 4ヶ月

評価方法

自己評価
(実施期間)
平成28年6月13日~8月12日
・職員会議で趣旨などを説明し、正職員、パート職員すべての職員が記入した。
・個人が記入した自己評価票を基にクラスごとに意見交換をしながら、1項目ずつ確認した。その後、園長と主任でまとめていきながら、職員と協議を重ね、 最終的に一つにまとめた。
評価調査員による評価
(実施期間)
平成28年9月9日、9月15日
■第1日目
午 前:各クラスの保育観察~園児と一緒に昼食をとる。
午 後:書類調査/事業者面接調査(園長)
■第2日目
午 前:各クラスの保育観察~園児と一緒に昼食をとる。
午 後:職員ヒアリング調査
(主任・保育士2名・非常勤保育士1名・栄養士1名・新入保育士1名)
事業者面接調査(園長、主任)
利用者家族アンケート
(実施期間)
平成28年6月20日~7月4日
配 付:全園児の保護者(51家族)に対して、園から手渡しした。
回 収:保護者より評価機関に直接返送してもらった。
利用者本人確認
(実施期間)
平成28年9月9日、9月15日
・訪問実地調査の両日とも各クラスの午前中の保育時間を中心に、食事、排せつ、午睡の状況、登降園の様子等を観察。
・乳児については主に観察調査、幼児については観察と食事の時間等に適宜聞き取り調査を実施。

総評(評価結果についての講評)

【施設の概要】
 横浜みなみ薫保育園は、横浜市営地下鉄「吉野町駅」から徒歩1分のビルの1階、2階にあります。平成24年(2012年)5月に株式会社薫学園によって開設されました。交通に便利でありながら、周囲は日枝神社や蒔田公園など多数の公園があり、環境に恵まれた立地となっています。
園は、1階フロアのワンルームに3、4、5歳児保育室、温水シャワー付き幼児用トイレ、多機能トイレがあり、幼児保育室は必要に応じてスライドドアで分けて使用しています。2階フロアにある0、1、2歳児保育室は、保育園児の個人ロッカーなどの棚で区切られており、一目で全体を見渡せます。状況に応じてカーテンで区切って使用しています。0歳児室には沐浴槽があり、乳幼児トイレには温水シャワーがあります。事務室、調理室は5階にあります。また、園の専用遊び場として3階のホールを借りていて、子どもたちは活発に体を動かしています。
定員は60名(生後5ヶ月から就学前まで)です。延長保育を実施していて、開園時間は7時30分~20時00分、土曜日は7時30分~16時00分です。
保育理念は、「1.子どもの人権や主体性を尊重し、最善の利益を守り、その福祉を積極的にすすめます。2.地域社会との連携を図り、すべての子育て家庭の支援をおこないます。3.人の一生の基礎となる、ゆるぎない健全な人格の土台を築きます。」と定め、保育方針を「安心(SAFETY) 安全(SECURITY) 安定(SANCTUARY)」とし、保育理念をもとに保育目標を「たのしくあそび たのしくまなぶ」としています。
1.高く評価できる点  
●子どもたちは自主的に行動し、園生活を楽しんでいます
保育士は、子どもの主体性を尊重して、見守る姿勢を重視した保育を実施できるよう努めています。日常生活の中で、子どもたちが自分のことを自分でできることを大切にしています。
朝の合同保育の時間に、一人の幼児が「3のところになった」と言い、みんなで片付け始めました。その後、保育士が「3になったから片付けましょう」と子どもたちに声をかけていました。
また、別の場面では、散歩から帰った子どもたちは、それぞれが帽子を片付け、手洗い、うがいをしたり、トイレに行くなどしています。カバンから出した箸箱や濡らして絞ったハンドタオルをテーブルにセットし、給食の準備のできた子どもから絵本を持ってきて椅子に座り読んでいます。この一連の動きは保育士の声掛けや促しがなくても行動することができていました。
子どもたちは、日々の保育の中で年齢に応じた基本的生活習慣を身につけています。できたことを褒め、認めて保育士は一緒に喜び、子どもとの信頼関係を築く中で子どもの自主性を育てる保育を実践しています。また、保育士は、子どもの言葉や反応、表情などから子どもの気持ちを把握しています。保育の計画の日案や週案はあらかじめ作成していますが、日々の活動は子どもの興味や発言から柔軟に対応しています。
このように、子どもたちは保育士に見守られてのびのびと毎日元気にさまざまなことに取り組み、多くのことを学んでいます。
●職員は連携して、保育理念の実施を目指しています
 園長・主任のリーダーシップのもと、理念を共有し、園が目指す方向性について常に話し合いを重ねています。園長は日々の日誌や指導計画に目を通し、常に理念に基づく保育が実施できているか保育士に働きかけています。
保育士は、園外活動で横断歩道を渡るとき、車の往来を確認して、両手を広げて子どもたちが安全に渡れるよう配慮しています。交代する時は「変わります」「戻ります」と声を掛けあっています。保育室で子どもがおもらしをした時は、小さな声で応援をたのみ、子どもの羞恥心を配慮して着替えが終わってから、ほかの子どもにトイレに行くよう声を掛けるなど、職員間の連携が図られています。クラス間の活動もクラス担任が話し合い、隣のクラスが静かな活動のときは散歩や園庭で遊んだり、静かに過ごす工夫をしたりと連携をしています。また、毎月計画している食育は幼児担任と給食室職員が連携して実施し、子どもたちは味噌作り、梅ジャムやシロップ作りなど、さまざまな食材に触れ活動しています。
職員ヒヤリングでは、多くの職員から職員間で相談しやすく、話しやすいとの声がありました。園長・主任を中心に職員同士の信頼関係が築かれたチームワークができています。
●保護者と信頼関係を築いています
 園は子育て家庭の支援として、保護者との連携を大切にしています。玄関のホワイトボードには全クラスのその日の様子が書かれ、ほかのクラスの様子も知ることができます。全園児が連絡ノートを持ち、情報交換しています。また、1年間の保育の写真をDVDにして年度末に保護者に渡して情報を提供しています。 
園ではクラス毎にある『伝達ボード』を活用して連携を深めています。子ども全員の欄があり、さらに、0歳児はミルク、睡眠、排便の状況等、細かく書面に記載して伝達しています。登園の受け入れをする保育士は、『伝達ボード』を見て、前日の気になることについて、保護者に帰宅後の様子を聞き、聞いたことを繰り返し言葉にして確認しています。その後、聞いた保育士は担任に伝えています。クラス担任以外でも担任と同じように保護者に対応することで、保護者とも良好な関係を築いています。利用者家族アンケートでも、職員の対応の満足度が高く、また園の総合満足度は97.6%となっています。
2.独自に取り組んでいる点
●文化の違いを尊重した対応に取り組んでいます
 園には、現在定員の21.3%の外国籍の子どもたちが在籍しています。国籍は中国・フィリピン・ナイジェリア・ベトナム・タイ・アメリカとさまざまです。園長は、文化や生活習慣、考え方の違いを認め尊重しようと海外の習慣を調べて対応しています。保護者の要望を始めから否定せず、乳児のピアスなど危険の伴うものは話し合って納得できるよう取り組んでいます。面談や重要事項は通訳を依頼して保護者と向き合うように配慮しています。また、タガログ語を話す保護者が多かったときには、タガログ語を話す職員を非常勤で採用する等、工夫しています。宗教上もできるところは協力するなど、受け入れる姿勢で取り組んでいます。
3.工夫・改善が望まれる点 
●地域子育て支援の充実が期待されます
 保育士は散歩で会った地域の人と積極的に挨拶を交わし、公園では遊びに来ている親子と交流する姿が見られます。食育の食材を近隣の商店に買い物に行き、ハロウィンで近所を回るなど地域に親しんでいますが、調査時点では、地域住民への情報提供や育児相談の対応についての積極的な取組は行われていません。
 今後は、保育園が培ってきた育児に関する豊富な知識や経験を活かして、地域住民に向けた身近な子育て支援、離乳食や読み聞かせの講習会や育児相談に応じるなど、保育理念にうたっているすべての子育て家庭の支援を行うことが期待されます。
●マニュアルを整備することが望まれます
 園では、感染症対応・事故防止・事故対応などのマニュアルは作成されていますが、どのような手順で行うのか具体的な方法や配慮事項などが示されていないもの、さらに苦情対応、ボランティア・実習生受け入れマニュアル等、整備のされていないものもあります。現在は園創設からの経験のある保育士が多く、口頭で伝えあって把握していますが、年度末の自己評価では清掃方法が人によって違うという指摘がありました。今後は、マニュアルにどのようなことを記載し、見直しの頻度をどのようにするのかなどを職員間で話し合い、必要なマニュアルの整備を行うことが望まれます。