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ポピンズナーサリースクール小机 第三者評価結果 保育分野(保育)

総括(平成29年度)

基本情報

施設名 ポピンズナーサリースクール小机
所在地 横浜市港北区小机2580-1
電話番号 045-470-6621
評価年度 平成29年度
評価機関 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま
結果公表 2017年10月18日
結果に要した期間 5ヶ月

評価方法

自己評価
(実施期間)
2017年5月22日~8月18日
(1)各自が記入した自己評価票を持ち寄り、全員集合ミーティング、フロアミーティング、リーダーミーテイングでグループ協議した。
(2)(1)を持ち寄り、まとめた。非常勤スタッフについては、可能な範囲で記入し提出してもらい、反映した。
評価調査員による評価
(実施期間)
第1日:2017年9月4日   第2日:9月7日
[第1日]
午前:各クラスで保育観察。
昼食:各クラスで保育観察。
午後:書類調査。主任に個別に面接調査、その後、施設長・主任に面接調査。

[第2日]
午前:朝は登園の様子を観察。その後、各クラスで保育観察。
昼食:各クラスで保育観察。
午後:保育士3名、看護師1名、栄養士1名、非常勤職員1名に個別に面接調査。
   その後、施設長に面接調査。
   最後に意見交換を行い、終了。
利用者家族アンケート
(実施期間)
2017年6月30日~7月18日
(1)全園児の保護者(42世帯)に対して、保育園側からアンケート用紙を手渡しで配付した。
(2)各保護者より、返信用封筒で、評価機関にあてて無記名で返送してもらった。
利用者本人確認
(実施期間)
第1日:2017年9月4日   第2日:9月7日
(1)観察調査は、調査員が各クラスに分かれて実施し、戸外・園外での活動も観察した。
(2)幼児を中心に、観察調査や昼食で同席した際に、会話の中で適宜聞き取りを実施した。

総評(評価結果についての講評)

【施設の概要】
 ポピンズナーサリースクール小机はJR横浜線小机駅から歩いて1分の線路沿いにあります。園は、平成12年(2000年)4月に株式会社ポピンズによって開設されました。運営法人は、首都圏を中心に認可保育所や小規模保育室、病児・病後児保育室、学童クラブ等の保育・教育関連施設を多数運営するほか、ベビーシッターサービス、高齢者在宅ケアサービスなどの事業を行っています。
 鉄骨造2階建ての園舎は、築17年経過していますが、衛生的で居心地の良い空間となっています。園庭には砂場や滑り台、鉄棒等の設備があり、片隅では子どもたちが野菜や花を育てています。夏場には、子どもたちがテラスでプール遊びをしています。
 定員は45人(産休明け~5歳児)、開園時間は平日(月曜日~金曜日)は、7時00分~20時00分、土曜日は7時00分~16時00分です。
 企業理念は「最高水準のエデュケアと介護サービスで社会に貢献します」、保育目標は「人生で最も重要な時期の人間教育を目指します 1、寛容な人間 2、聡明で愛情深い人間 3、探究心の旺盛な人間 4、グローバル社会で活躍できる人間」です。

◆高く評価できる点
1、子どもたちははっきりと自分の意思を伝え、友達と楽しく園生活を過ごしています
 園は保育姿勢に「自宅の居間できょうだいが穏やかに育ちあえるような保育環境」を掲げ、子どもが安心し居心地良く過ごせるよう環境設定しています。0・1歳児は、個々の状況や発達に合わせ、小グループに分け、保育士との個別の関わりの中、落ち着いて過ごせるようにしています。このような環境の中、子どもたちは自宅にいるかのようにはっきりと言葉や態度で自分の意思を伝えています。乳児でもおしゃべりが上手で、幼児になると自分達でルールを決めて遊んだり、話し合ってもめ事を解決したりできるように育っています。
 また、子どもたちは絵本が大好きで、2~3人でまたは1人で好きな絵本を選んで読んでいる姿が多く見られます。1歳児クラスでも、絵本の読み聞かせで、子どもたちは好きな絵本を次から次へと何冊も保育士にリクエストしています。自由遊びの場面では、絵本の世界をヒントにブロック遊びで友達と共同で大きな作品を作ったり、園庭の木を物語の中の木に見立ててごっこ遊びをしたり、アリの観察からアリの王国へ物語を広げるなど、絵本をヒントに子どもの発想力、想像力で遊びの世界がどんどん広がっています。また、このような好きな絵本からの子どもの遊びをクリスマス会の演目に発展させるなど、保育士は子どもの関心や興味を一斉活動につなげています。
 異年齢の関わりも盛んで、自由遊びの時間に年上の子どもが年下の子どもをリードして出来ない所をさりげなく手助けしたり、もめ事の仲裁をしたり、年下の子どもが年上の子どもの遊び方を真似て少し頑張ったりする姿があちこちにあります。
 このように、子どもたちは自分らしさを素直に表現し、友達との遊びを通して様々なことを得、成長しています。

2、保育士は一人一人の子どもの気持ちを大切に、連携して保育にあたっています
 職員は入社時の運営法人の研修で、「子どもを一人一人独立した存在として尊敬する」という運営法人の哲学を学び、子どもの人権について学習しています。スタッフミーティングでも折に触れて取り上げ、子どもの気持ちを受け止めること、禁止言葉を用いないことなど、子どもとの関わり方を確認しています。
 また、クラスごとに毎月特徴的な出来事や子どもたちの様子などを写真にとって考察し、ドキュメンテーションとしてまとめ、お互いに見合っています。具体的なケースを用いて、子どもの姿や成長過程を検討することで、自分達の関わり方を確認する機会となっています。このような取組を通して保育士は子どもへの姿勢を共有していて、子どもが我を通そうとする時などには気が付いた職員がすぐにフォローに入って流れを変えるなど、お互いに連携する関係が出来ています。
 訪問調査時にも、活動に参加したくないという子どもの声を丁寧に聞き取り子どもが納得できるように話し合いをしたり、おやつのビスケットで遊んでいる子どもに禁止言葉は使わず「お口に入れるとうれしいな」と声をかけたりするなど、保育士が子どもの気持ちを尊重している場面を見ることが出来ました。 

3、保護者とコミュニケーションを密にとり、信頼関係を構築しています
 年2回の懇談会で園の保育方針を説明し、クラス全体の様子を伝え、クラスで使用している遊具や活動を写真、ビデオ等で紹介しています。乳児クラスで2月の2回目の懇談会で6月の1回目の子どもの写真と2月の子どもの写真をパワーポイントで見比べ、子どもたちの成長を確かめ合うなどの工夫もしています。月間指導計画と週間指導計画は園内に掲示し、保育内容を保護者が理解できるようにしています。保護者との情報交換はWebシステム入力「ポピンズメモリー」を使用し、乳児クラスは毎日、幼児クラスでは任意に、子どもの様子を知らせ合っています。子どもの送迎時には、その日の子どもの様子を、職員が伝え、主任または施設長も日々玄関等で保護者と気軽に話し合うようにしていて、日常的な情報交換を大切にしています。また、各クラスのその日の活動の様子を写真や文章にして保護者向けに日々掲示しています。
 個人面談や日常会話から把握した保護者の意見や要望等はすぐに話し合い、対応しています。内容は「保護者対応シート」に記載して職員間で共有し、誰でもが同じ対応が出来るようにしています。
 このような保護者とのコミュニケーションを通して信頼関係が構築されていて、今回の保護者アンケートでの総合的な満足度は、「満足」が75.9%、「どちらかといえば満足」が24.1%と合わせて100%になっています。
             
◆改善や工夫が望まれる点
1、地域に園の専門性を還元していくことが期待されます
 子どもたちは、地域の商店街に散歩や買い物、ハロウィンや勤労感謝などの行事で地域住民と交流しています。また、地区センターや地域ケアプラザなどの地域の施設を利用したり、行事に参加したりしています。
 ただし、地域に対する育児支援事業としては、週1回予約制で園庭開放をしているものの、利用は年1~2回で、育児相談も行っていません。また、地域の育児支援ニーズを積極的に把握することもしていません。
 保育所保育指針にも保育園の役割として地域の子育て家庭に向けての支援が求められています。地域の育児支援ニーズを把握し、地区センターや地域ケアプラザの育児支援事業に保育士を派遣して遊びの提供をするなど、園として出来ることから地域に向けて園の専門性を還元していくことが期待されます。また、園への入り方が分かりにくいので、園庭開放のチラシに分かりやすく表示するなどの工夫も望まれます。

◆さらなる取組が期待される点
1、非常勤職員を体系的に育成していくことが期待されます
 園では、常勤職員に対しては人材育成計画に基づき人材の育成を行っていて、「ジョブ・ディスクリプション(役割・成長目標)シート」を用いて目標の設定と達成度の評価をしています。ただし、非常勤職員に対しては、嘔吐処理や危機管理等の園内研修や職務に応じた外部研修への派遣を行っているものの、体系だって育成することはしていません。
 保育士確保が難しい中、非常勤職員の比率が高く、短時間勤務の職員もいて出入りが多くなっています。保育の質と落ち着いた保育環境を継続的に維持していくためには、非常勤職員を含む全職員が方向性を共有し、責任感を持って職務にあたることが大切です。非常勤職員に対しても理念や方針、人権尊重、子どもへの配慮、危機管理など園が大切にしていることを体系的に伝える機会を持つことが期待されます。また、非常勤職員が常勤職員への転換を考えるなどモチベーションをもって職務にあたれるよう、一人一人に応じた体系的な研修などを実施していくことが期待されます。